もはや居酒屋の定番メニューとなった「たこわさび」。たこの塩辛とワサビが絶妙に混ざり合い、「たこわさ」の呼び名でも親しまれる逸品だが、その誕生秘話をめぐってある情報が拡散している。
それは「工場内の罰ゲームが元になった」というエピソードだ。
しかし、たこわさびを世に生み出した会社に話を聞くと、この話は事実と異なる。担当者は「遊び心で混ぜたのは事実だが、罰ゲームではなかった」と説明している。
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■聞いてみた
話題になったツイートは12月16日に投稿されたもので、ネット百科事典・ウィキペディアを元にしている。
そこには「1991年(平成3年)に業務用食品会社であるあづまフーズの日本工場(三重県)で、失敗をした社員への罰ゲームとして作られたワサビ入りタコ料理が意外に美味であったことから、同社の新商品として開発開始」などと書かれており、これが「意外だ」などと反響を呼んでいる。
しかし、実際には異なるようだ。
たこわさびを生み出した三重県の製造会社「あづまフーズ」は、文章などを投稿できるプラットフォーム・noteで成り立ちについて説明している。
それによると、誕生は1992年。四日市市の工場で、当時の営業部長がたこの生造りと茎わさびをボウルに入れて混ぜたのがきっかけだ。これが社員に好評で、商品化が決まったという。
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実際にあづまフーズに話を聞いてみた。担当者によると「罰ゲームではありませんでした。遊び心で混ぜたというのは事実ですが、この部分が少し誇張されたのかもしれません」と話している。
ちなみに、たこわさびは誕生当初、色合いなどに難色が示されていたが、全国チェーンの居酒屋に採用されたことで広く人気を得ていったという。
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あづまフーズでは今後、たこわさびの誕生を追体験できる商品も販売する予定。