エアコンの試運転、本格的な暑さの前に。手順とポイントは?【解説】

今のうちからやっておきたい、試運転の手順とポイントをまとめました。
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極端に暑い日はまだないものの、夏日になる日が増え、季節の歩みを実感します。

皆さんはもうエアコンをつけましたか?

ダイキン工業が2022年4月13〜14日に行ったアンケート調査(回答者数=600人)では、「コロナ禍で使用時間や使用頻度が増えた家電」としてエアコンが1位となるなど、在宅時間が増えた家庭が多い影響で、エアコンの重要度がより一層増していることが伺えます。

そんなエアコンですが、5月~6月はじめのうちに一度冷房を試運転するべきなんだそうです。

暑くなってから故障がわかっても困る!

5〜6月に冷房を試運転するべき理由は、「故障や不調などを早めに見つけていただきたいからです」と、ダイキンの重政周之さん(コーポレートコミュニケーション室広報グループ)は強調します。

多くの人がエアコンを使いはじめるのは梅雨明けから。ところが、「7月や8月は、毎年修理点検の依頼のピークで、5月の約3倍にもなります。エアコンの修理や設置工事をする人が一時的に不足して、2週間以上も待たされてしまったという例もあります」(重政さん)

しかし、家庭で室温を下げられるのはエアコンくらいです。近年は、“例年にない暑さ”が珍しくないので、特に体力のない高齢者や小さなお子さんのいる家庭では、早めに点検しておきたいものです。

試運転の手順とポイント

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「まず、エアコンを動かす前にフィルターがきれいになっているか、室外機の周囲に物を置いていないか、電気プラグの周囲にほこりなどが溜まっていないか確認します。

エアコンは設定温度を一番低くして10分ほど運転し、冷たい風がきちんと出てくるか確かめます。

続いて、30分ほど運転します。エアコンの室内機には熱交換器が入っており、使用していると結露して、その水は室外に捨てられる仕組みです。これが、室内にもれたりしないか確認するための時間です。運転中に聞き馴れない音や不快な臭いなどが発生しないかも気をつけます。

問い合わせで意外に多いのが、エアコンが動かないと思ったら、リモコンの電池が切れていたことが原因というものです。併せて確認してください」(重政さん)

涼しく快適に過ごすには

エアコンを効率よく使うためのコツも教えていただきました。

「風を斜め下に吹き出す設定にしている方もいらっしゃるかと思いますが、冷たい空気は低い位置に溜まりやすい性質があります。エアコンは高い位置にある室内機のセンサーにより働くため、冷やし過ぎたり、足元ばかり冷えやすいのです。風の吹き出しを横向きにして、下に溜まった冷たい空気を扇風機やサーキュレーターなどで上へ送ると、部屋が均一に涼しくなり、無駄な運転も抑えられます。

また、体感温度には温度だけでなく、湿度が影響します。ムシムシするときは除湿機能を上手に使うことで、より快適に過ごしやすくなります。

基本的なことですが、フィルターも大切です。ほこりで目詰まりすると、吸引する空気量が少なくなり、部屋を冷やす力が低下します。2週間に1度を目安に、フィルター掃除をこまめに行いましょう」(重政さん)

本格的に暑くなる前にしっかりとご準備を!

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