身体を触られ、拒否した女性らを集団で暴行...9人を逮捕。「地元警察が後ろ盾になっている」 中国

反社会的組織とみられる集団が野放しにされ、警察と癒着しているとの告発も。事件発生地とは異なる場所の捜査機関が容疑者を逮捕しました。

中国河北省唐山市の飲食店で、男に身体を触られた女性が拒む態度を見せたところ、殴る蹴るの暴行を加えられるという事件があり、公安当局は関連する男女9人を逮捕した。

女性の身の安全を危惧する声があがるほか、唐山市では地元警察が「反社会的なグループの後ろ盾になっている」との告発もされており、連日、SNSで注目を集めている。

事件を捉えた防犯カメラの映像
事件を捉えた防犯カメラの映像
Social Media via Reuters

事件が起きたのは6月10日未明。SNSで拡散されている事件当時を捉えた防犯カメラの映像によると、唐山市の串焼きレストランで女性3人が食事をしていたところ、男が近寄り話しかけ、背中のあたりに手をかけた。

女性がこの手を跳ね除けたところ、男が逆上。この女性を拳で殴打すると、男の仲間とみられる集団も加わり、女性たちを店の外で引きずり出し、殴る蹴るの暴行を加えた。

この映像は中国のSNSで拡散され、6月11日には暴行に加わった男女9人が逮捕された。被害に遭った女性4人のうち2人は入院。命に別状はないとされているが、容態を疑う声もSNSでは出ている。

この事件は中国のSNSで連日、大きな話題となっている。俳優のジャッキー・チェンさんは「ウェイボー」で「怒りのあまり一晩中寝付けなかった。助けに入ったのは女性ばかりで、周りの男性たちは無関心。こんなことが我が国で起きて良いのか。暴力にノーを突きつけ、男性が女性に手を挙げてはならないと何年も映画で訴えてきたが、何度伝えてもこうした不公平は消えない」と投稿した。

また、こうした反社会的組織とみられる集団と地元警察の癒着を疑う声も出ている。串焼き店の事件では、国営放送・CCTVが地元公安当局の対応を批判。容疑者の逮捕までに時間がかかりすぎだとして「住民は治安状況に不満を抱えている」とした。

さらに、事件が話題になったあとの6月11日、唐山市で起きた別の事件を告発する動画がネットにアップされた。

動画では女性が、唐山市のバーでおよそ16時間にわたって監禁されたうえ、暴行などを受けたと主張。警察に通報したがまともに取り合ってくれなかったとし、「地元警察が(容疑者らの)後ろ盾になっている」などと訴えた。

女性によれば、この事件が起きたのは5月23日。それまで何も動きがなかったのにも関わらず、告発動画が拡散されると、翌日には容疑者4人が逮捕された。

そのほか、ケーキ店が破壊されるなどの被害も併せて報告された。

男女9人が逮捕された事件をめぐっては、発生地の公安当局ではなく、別の地域の当局が捜査を担当していることにも注目が集まっている。これに対し中国メディア「中国新聞週刊」(電子版)は、事件の発生地と管轄が異なるのは異例だと指摘。「捜査の公正性を保つ必要があるからだ」などとする専門家の談話を伝えている。