米俳優、プロデューサーからの性被害を告白。『クレイジー・リッチ!』など出演

コンスタンス・ウーさんは、自身が受けた性被害を「トラウマ的な経験」だと話した。番組やアジア系アメリカ人コミュニティなどへの影響を恐れ、当時は被害を公表できなかったと訴えている。
コンスタンス・ウー
コンスタンス・ウー
via Associated Press

映画『クレイジー・リッチ!』などで知られるアメリカ出身の俳優コンスタンス・ウーさんが、番組プロデューサーから性的ハラスメントを受けていたことを明かした。Varietyなどによると、近日発売予定の回顧録に被害当時の状況や思いなどをつづっているという。

「トラウマ的な経験」

ウーさんの証言によると、被害に遭ったのはウーさんが主役を務めたドラマ『Fresh Off the Boat(フアン家のアメリカ開拓記)』の制作期間中だった。2015年の第1シーズンの間、番組のシニアプロデューサーから、太ももなど下半身を触られたと主張。やめるように拒んだ後、このプロデューサーはウーさんに冷たく当たるようになったと訴える。

ウーさんは9月23日、回顧録のプロモーションイベントに登壇。自身が受けた性被害は「トラウマ的な経験」だと話した。当時被害を公表しなかった理由について、番組やアジア系アメリカ人コミュニティなどへの影響を恐れたからだと述べた。

「20年以上の間でテレビ放送されたドラマのうち、アジア系アメリカ人が主役の唯一のものでした。なので、私たちを代表する番組の評判を汚したくなかったのです」

「番組の制作期間中に受けた多くのセクハラや脅迫について、私は本当に長い間口を閉ざしていました。最初の2シーズンが終わって、番組が成功し、仕事を失う恐怖がなくなってから、この特定のプロデューサーからの嫌がらせや脅迫に『ノー』と言えるようになりました」

ウーさんはイベントで、性的ハラスメントをめぐる周りの人たちの反応にも言及。「(制作メンバーのうち)数名は、ハラスメントが起きていることを知っていました。その人たちが(加害者である)プロデューサーと“仲良く”しているのを目にして、毎回裏切られたような気分になった」と、当時の心境を振り返った。一方、「彼はその人たちをも解雇することができたのですから、私は彼らを責めることはできません」とも付け加えた。

ーーー

ひとりひとりが、サステナブルな地球環境の中で、自分らしく生きていくためにーー。

ハフポスト日本版は「SDGs」「多様性」「働き方」の三つのテーマを大きな柱としています。時事ニュース、企画特集や個人の声を拾い上げるオピニオンなど多様な記事を発信し、ハフポストの記事から会話を始めること、多くの関係者と協力しながら社会問題を解決することを目指していきます。

注目記事