「あなたの夢は何ですか?」世界中の人の夢と人生を映像化したドキュメンタリー作品の上映イベント開催

戦争、環境問題、貧困、医療問題など様々な課題がある中で、人々が“夢”を持つことの理由とはー。作品は、12月にディスカバリーチャンネルで公開予定です。
「WE HAVE A DREAM」上映イベント開催
「WE HAVE A DREAM」上映イベント開催
提供:World Road 株式会社

世界文化遺産である京都・醍醐寺で9月、世界中の人の夢と人生を映像化したドキュメンタリー作品『WE HAVE A DREAM』の上映イベントが開催されました。

作品の原点となっているのは、2021年6月に出版された書籍『WE HAVE A DREAM 201カ国202人の夢×SDGs(いろは出版)』。世界中202人の夢が収められた一冊です。

ドキュメンタリー作品は、書籍の企画者である市川太一さん(World Road株式会社 代表)が、書籍に登場する人に現地まで会いに行き、各国の人たちの夢の原点と人生を映像に収めたもの。第一弾として、ネパール、セーシェル共和国、ハイチの3か国で挑戦を続けるZ世代・ミレニアル世代に、日本のZ世代でもある市川さんが密着した記録の数々が、手触りのある映像を通して綴られています。

作品は、2022年12月にディスカバリーチャンネルで公開予定です。

ドキュメンタリー作品の原点となっている2021年6月に出版された書籍『WE HAVE A DREAM 201カ国202人の夢×SDGs(いろは出版)』。
ドキュメンタリー作品の原点となっている2021年6月に出版された書籍『WE HAVE A DREAM 201カ国202人の夢×SDGs(いろは出版)』。
Hiroko Yuasa/Huffpost Japan

希望が土壌で、夢が花ーー。

「PROJECT HOPE」と題された今回のプロジェクトの由来について、市川太一さんはこう語ります。

「たくさんの人の夢が集まって出来た本ですが、作っているうちにどうしても引っかかることがありました。この物語は本当に“夢”だけなのだろうか。

貧困だったり、自分の国を逃げないといけなかったり、海面上昇で自分の島が無くなってしまったり、夢を諦める理由は正直いくらでもあるんじゃないか。僕は、夢の後ろに何か強烈な理由があるのではないかと思うようになりました。

そして見つけたのが“希望”の存在です。いくら自分の国がなくなりかけようとも、自分の国を救いたい、周りの人たちを救いたい、そういう思いで希望を絶やさずに活動を続けているのではないか。希望が土壌で、夢が花なんだと思うようになりました」

World Road株式会社代表 市川太一さん。
World Road株式会社代表 市川太一さん。
Hiroko Yuasa/Huffpost Japan

市川さんが書籍を作るきっかけとなったのは、高校生の時に出会った『高校生の夢』(いろは出版)という一冊の本でした。

イベントには、いろは出版代表で、今回のプロジェクトにも参加している木村行伸さんも登場。

「僕は『高校生の夢』を作った後に、いつかは世界中の人の夢を集めた本を作りたいと思っていました。そしたら10年後に、太一が僕のところに会いに来てくれて『世界中の人の夢を集めた本を作りたいです』と…。まさに、希望が夢になった瞬間でもありました」

「誰にでも小さな希望があると思います。その小さな希望を具体的に行動していくことで、小さな希望が夢になって、そうやってみんなが動き出したら、ちょっとずつ世界が良い方に変わっていく。みんなで夢を応援し合える世界になったら素敵だなと思います」

(左)World Road株式会社代表・市川太一さん。(右)いろは出版代表・木村行伸さん。
(左)World Road株式会社代表・市川太一さん。(右)いろは出版代表・木村行伸さん。
Kasane Nakamura/Huffpost Japan

市川さん自身の「希望」は、「みんなが夢を持てるような世界」だといいます。

今回訪れたネパールには、病院に辿り着くまでに2日かかる山間部の農村に医療を届けようと奮闘する若きお坊さんがいました。

気候変動の影響を最も受けやすい場所の一つでもあるセーシェル諸島では、海面上昇によって大好きなビーチが海に消えていく現実に立ち向かう女性がいました。

西半球の最貧国とも言われているハイチでは、人々がもっと自由に豊かに暮らせるように、新たな雇用や産業を生み出そうと挑戦を続ける若者がいました。

戦争、環境問題、貧困、医療へのアクセスの問題ーー。今、世界中には様々な課題がありますが、最前線で立ち向かう人々の夢の源泉をたどる市川さんの旅の記録は、私たちに新しい「希望」を与えてくれるのだと思います。

以下、イベントに際して関係者からのコメントより。

「今、宇宙にお寺を作ろうと思っています。お寺は昔は行かなければいけませんでしたけども、お寺の方からやってきて、そして心を寄せる場所が宇宙にあったらいいな、宇宙の目線で物事を考えられたらいいな。

宇宙から見れば、いわゆる国境はないわけでございます。国境のない祈りの世界を実現したいのが醍醐寺の一つの大きな夢でもございます」

(総本山醍醐寺 執行統括本部長 仲田順英氏)

「この本は、特にみなさんのような若いリーダー、そして私含めて全ての人にインスピレーションを与えています。私からできるだけ多くのパートナーに、今まで以上にしていただきたいことがあります。次世代の若いリーダーたちをサポートすることです。

『WE HAVE A DREAM』の本と市川さん、そして彼のプロジェクトをサポートすることで次世代の若いリーダーたちをサポートすることを示せるのではないでしょうか」

(「PROJECT HOPE」の後援 One Young World Kate Robertson氏)

「損害保険会社は、火災保険や自動車保険を提供して世界経済の成長に貢献してきました。ところが経済の成長はもう一方で、地球レベルでの二酸化炭素の増加をはじめとする新たな課題や歪みを生み出しています。このような負の遺産を次世代に残さないために、社会課題の解決に自ら貢献することは、経済の成長を支えてきた損害保険会社として、重要な責任と私たち三井住友海上は考えています」

(プロジェクトパートナー 三井住友海上火災保険株式会社 代表取締役 舩曵真一郎氏)

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