世界一高いビルを“巨大な円”で囲うデザイン案。「非現実的」と認める建築士の狙い(画像)

まるで“空中都市”。ドバイのブルジュ・ハリファを円で囲うデザイン案が目を引きます。
ドバイのブルジュ・ハリファ(中央)
ドバイのブルジュ・ハリファ(中央)
Rustam Azmi via Getty Images

世界一高い建物として知られるドバイのブルジュ・ハリファ(828メートル)。その上部を“巨大な円”で囲うデザイン案がこのほど発表された。

発表したのは「ZNera.space」。「ダウンタウンサークルプロジェクト」と名付けられている。

デザイン案では、ブルジュ・ハリファが、中腹から上部の高さにかけて巨大な円に囲われている。周辺の高層ビル群も円の内側に収まるほどのサイズ感で、超高層ビルを凌駕・匹敵する高さの支柱が伸びている。

その様相は、まるで“空中都市”といったところだ。

ZNera.spaceの発表内容によると、ダウンタウンサークルは地上約550メートルの高さに位置する。

CNNによると、周囲約3キロメートルで、5階建てに相当する厚み(高さ)があるという。

ダウンタウンサークルは、居住スペースやオフィス、商業・カルチャー施設などを備えている。自然に触れることもできるという構想だ。
円の底に吊り下げられた電気式の乗り物で、ダウンタウンサークル内の一つのエリアから別のエリアへと移動が可能。最大時速は100キロに達するという
太陽光を活用して水を水素にかえることで、エアコンや建物に必要なエネルギーを捻出する技術も念頭にデザインされているという。
ZNnera.spaceは、このプロジェクトについて「住みやすさを保ちつつ、密集地にどう建物を建てるかというジレンマに対する反応として、サステナブルで自足的なアーバニズム(高さを活かした都市に特徴的な生活様式)を確立する」と謳っている。

突拍子のないデザインのように思えるが、果たして実現可能なのか。

ZNera.spaceの建築士は、CNNの取材に「実用面や財政面でいまは非現実的」と認めている

「会話のきっかけという位置づけです。私たちが都市の発展や密集について考え直すトリガーとなるもの。サステナブルな都市づくりを約束、期待したいです」

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