「大雪でプレゼントが遅れてごめんね」サンタから新潟の子どもたちにお詫びの手紙。胸を打たれる人が続出。込められた思いは?

「準備が整い次第、プレゼントをお届けします。どうか辛抱強くお待ちください」とも書かれています。

「この手紙を送ることをとても残念に思っています……」

そう綴られた手紙、差出人はなんと「サンタさん」。「ご希望のプレゼントのお届けが間に合いませんでした」と続くこの文面に、反響が広がっている。

手紙を制作したのは、刺繍作家の宗のりこさん(@noriginal_net)。12月21日、Twitter上で手紙を公開すると、瞬く間に注目が集まり、8000件の「リツイート」と1万6000件の「いいね」が殺到した。

宗さんによると、手紙はサンタさんから「新潟の子どもたち」に宛てたもの。一体どういうことなのかーー。

「サンタさんからのお詫びの手紙」
「サンタさんからのお詫びの手紙」
刺繍作家 宗のりこさん

宗さんはTwitterへの投稿で「新潟県への荷物が悪天候遅延の為、配達の目処がたたないと郵便局も宅配便も受け付けてくれませんでした。新潟のこども達にクリスマスプレゼントが届かないのではないかと勝手に心配しています」と、心中を明かす。

新潟県内では12月19日、大雪の影響で車の立ち往生が発生した。柏崎市では一時800台余りが動けなくなったという。こうした中で物流各社は20日、配達の遅れや、荷物の受付の停止を発表していた。

こうした背景を踏まえ、宗さんは「サンタさんから大雪で贈り物が間に合わなくてごめんというお手紙を作りました」と説明し、手紙を誰でもPDF形式でダウンロードして印刷できるように配布した。

手紙には、プレゼントをクリスマスの日までに届けられなかった理由を「驚くほどの大雪だったから」と説明。「準備が整い次第、プレゼントをお届けします。どうか辛抱強くお待ちください」として、今年のクリスマス・プレゼントもしっかりと子どもたちの手元に届く見通しであることを強調した。

宗さんは、このPDFファイルをA4の用紙に印刷することを提案。末尾の空欄に子どもの名前を書き入れたり、余白に“Santa Claus”とサンタさんのサインを記入したりするよう助言した。「(サインは)読みにくいと尚GOOD」「周りに白い印刷余白が出てしまう場合はカットしてあげるとよりGOOD」とした。

一連の投稿に、Twitter上では「なんて素晴らしい思いやり」「感動して泣きそう」と絶賛する声や、手紙を制作した宗さんを「もはやサンタさんやな」とみなす声が上がった。

「うちも雪で(プレゼントの手配が)危うい感じだから、使わせていただこうかな。とっても助かります」と、実際に手紙を出すことを検討する人もいた。

「サンタさんからのお詫びの手紙」
「サンタさんからのお詫びの手紙」
刺繍作家 宗のりこさん

ハフポスト日本版は宗さんに詳しい話を聞いた。

宗さんは20日午前、自作の刺繍の商品の発送をするために郵便局へ向かったところ、新潟県への荷物を「受け付けられない」と説明されたという。荷物は普通郵便として送付することになったが、注文者の元に届く時期を郵便局に尋ねると、回答は「いつになるかわからない」

「私はたまたま大雪の影響のない埼玉県に住んでいますが、もしも新潟県の住民だったら、インターネットで注文した子どものクリスマス・プレゼントの入手が間に合わなかったかもしれません」

宗さんは実際に今年、2人の子どものうち1人分のプレゼントをネットで購入していたという。

「クリスマスに枕元にプレゼントも何もなかったら、子どもはひどくがっかりするでしょう……」

思い立って、プレゼントを渡せなかったときに添える「お詫びの手紙」をネット上で探した。

「サンタさんからの手紙としては、『ありがとう』など前向きな内容の画像などはいくつも見つかりましたが、『ごめん』はなかなか見つかりませんでした」

そこで、自作することにした。

大雪の影響のある地域では、手紙の印刷用に上質な紙を調達するのも難しいだろうと考え、便箋には「羊皮紙」の質感の背景を選んだ。便箋の下部には、メーカーを示そうと「サンタの工房」と英語で記すなど、細部までこだわりを込めた。

「Twitter上で公開すると、想像をはるかに超える反響があり、驚きました。『子どもがサンタさんを信じているうちは、がっかりさせたくない』という気持ちは、多くの親が共有しているのだと思いました。

大雪の影響でクリスマス当日にプレゼントが届かなくても、手紙があることで、後日届いた際に『手紙の約束通り、届いたね』という会話につながればうれしいです」

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