国際女性デー2023、その目的や歴史、テーマをわかりやすく解説。3月8日は各地でイベントも

「ミモザの日」とも呼ばれる3月8日。制定の経緯を振り返ると、100年以上前に労働条件の改善や政治参加を訴えた女性たちの存在があった。各地でイベントも予定されている
国際女性デー当日に街頭に立つ女性たち(2020年3月8日、アメリカ・ニューヨーク)
国際女性デー当日に街頭に立つ女性たち(2020年3月8日、アメリカ・ニューヨーク)
Erik McGregor via Getty Images

3月8日は「国際女性デー (International Women’s Day )」。

この日が生まれ、発展してきた背景には、労働条件の改善や政治参加を訴え、立ち上がった女性たちの存在があった。3月8日前後は世界各地でデモや記念行事が開かれる。

国際女性デーが制定された目的や歴史、そして2023年のテーマを国連の資料などをもとに振り返る。

制定された目的や経緯は?

国際女性デーは、国や民族、言語、文化、経済、政治などを問わず、女性たちが達成してきた成果を認識する日だ。

その始まりについて、国連広報センターは、1900年代初めに北米やヨーロッパで起きた労働運動に端を発していると解説している。

1908年、アメリカ・ニューヨークで縫製労働者の女性たちがデモ行進を行い、労働条件の改善を求めた。翌1909年2月28日、こうした女性たちの運動に敬意を表し、アメリカ社会党は初となる「全米女性の日」の記念行事を開いた。

こうした女性運動は、ヨーロッパでも発展していった。

デンマーク・コペンハーゲンで1910年、国際社会主義女性会議が開かれた。会議の目的は女性の参政権を実現するための運動を盛り上げるためだった。この会議でドイツの女性解放運動家クララ・ツェトキンらが国際的な性格を有する「女性の日」の創設を提案し、17カ国から参加した女性100人以上によって全会一致で承認された。 

クララ・ツェトキン (1924年3月)
クララ・ツェトキン (1924年3月)
Topical Press Agency via Getty Images

1911年3月19日、オーストリアとデンマーク、ドイツ、スイスで、初となる「国際女性の日」の記念式典が行われた。当時、100万人を超える人々が集会に参加したとされる。そこで参加者は、女性の選挙権や労働権、性差別の是正を訴えた。

1917年にはロシアの女性たちが「パンと平和」を求め抗議とストライキを決行。行われたのはグレゴリオ暦(現在使用されている暦)で3月8日だった。

1945年には、男女平等の原則を確認する、初めての国際的な合意となる「国連憲章」が採択された。 

「国際婦人年」の1975年3月8日に国連で「国際女性デー」が提唱され、1977年に議決された。毎年3月8日前後は、世界各地で記念行事が開かれる。

「ミモザの日」とは

3月8日は「ミモザの日」とも呼ばれ、ミモザがシンボルとして親しまれている。

イタリアでは男性が女性に敬意を込めてミモザを贈る慣習があり、近年は日本国内でも黄色い花が街を彩る様子が各地で見られる。

大統領官邸で行われた女性兵士による衛兵交代式で、鎖に飾られたミモザの花に触れる少女(2019年3月8日、イタリア・ローマ)
大統領官邸で行われた女性兵士による衛兵交代式で、鎖に飾られたミモザの花に触れる少女(2019年3月8日、イタリア・ローマ)
via Associated Press

2023年のテーマは?

2023年の国際女性デーのテーマは「ジェンダー平等のためのイノベーションとテクノロジー」。革新的なテクノロジーとデジタル教育を推進する女性と少女を称え、デジタル分野のジェンダー・ギャップが経済的・社会的不平等の拡大にどう影響するかを探求するとしている。

また、デジタル空間でも女性と少女の権利を守り、ジェンダーに基づく(ネット上の)暴力に対処することの重要性を訴えていく。

UN Womenによると、女性がデジタル分野から排除されたことによって、過去10年間で中低所得国の国内総生産が1兆ドル減少し、その損失は2025年までに1兆5000億ドルにまで増加すると予測されているという。また、51カ国を対象とした調査では、女性の38%がオンライン上で暴力を受けた経験があることが明らかになっている。

世界中の研究者のうち女性はわずか28%です。

3/8(水)国際女性デー(International Women's Day)
今年のテーマは、「ジェンダー平等のためのイノベーションとテクノロジー」です。
詳しくはこちら↓https://t.co/sa1nNa9K7Z

#国際女性デー #IWD2023 #IWD #InternationalWomensDay pic.twitter.com/D77ZmANg11

— UN Women 日本事務所 (@unwomenjapan) February 21, 2023

日本の現状は?2022年の「ジェンダーギャップ指数」

世界経済フォーラムが男女格差の大きさを国別に測って比較する「ジェンダーギャップ指数2022」によると、日本は先進国の中で最低レベルとなり、格差の解消で遅れをとっている。

日本は調査対象となった世界146カ国のうち116位だった。156カ国のうち120位だった前年からわずかに順位をあげたが、主要7カ国(G7)では引き続き最下位となった。

特に衆院議員の女性割合の少なさなど政治参加分野の格差は引き続き大きく139位に。また経済分野については前回(117位)より順位を下げて121位となった。

ジェンダーギャップ・レポート2022より作成
ジェンダーギャップ・レポート2022より作成
Yuki Takada/ハフポスト日本版
ジェンダーギャップ・レポート2022より作成
ジェンダーギャップ・レポート2022より作成
Yuki Takada/ハフポスト日本版

3月8日は各地でイベントも

3月8日当日には世界中でイベントが予定されている。

東京都内では「ウィメンズマーチ東京」がジェンダーに基づく差別や暴力に反対するアクションとして、国連大学前広場から神宮通公園までを歩くマーチを開催予定だ。

🎉マーチの詳細決定しました🎉
ジェンダーに基づく差別・暴力にNO!戦争にもNO!平和にYES!今年も一緒に歩きましょう🥁👟📣
#ウィメンズマーチ東京2023
日時:2023年3月8日(水)17:40集合、18:00出発
スタート:国連大学前広場
ゴール:神宮通公園(流れ解散)https://t.co/yXnL7qMya3

— ウィメンズマーチ東京 (@WomensMarchTYO) February 6, 2023

▼参考資料

・United Nations:International Women’s Day

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