まるで「みかん」のように食べやすい柑橘類はどれ? いよかん、清見、アンコール… 13種の比較結果

ビタミンCが豊富で味や形もバラエティに富んだ中晩柑。たっぷりといただいて、春に向けて体調を整えましょう。
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冬が旬の柑橘類も、『温州ミカン』から『伊予柑』、『ポンカン』、『デコポン』、『甘夏』など、年明けから5月ぐらいまで出荷される中晩柑(ちゅうばんかん)に移ってきました。

中晩柑というとむきやすい『温州ミカン』と違い、皮が厚めで食べにくいのでは? と思う方も少なくないかもしれませんが、実際どうなのでしょうか。野菜ソムリエプロの吉田謹子さんに伺いました。

品種改良で味も食べやすさも追求

柑橘類の特長は、皮が薄くてむきやすく袋ごと食べられること、加えて種も少ないということだと思います。

「昔の中晩柑の代表である『甘夏』などは皮も袋も厚く、皮はナイフなどで切れ目を入れてからでないとむけず、袋も口に残って食べにくいものでした。

しかし、中晩柑も品種改良によって皮が簡単にむけて袋も薄めになり食べやすく、しかも酸味を抑えて甘みが強く香りが高い品種がたくさん出回るようになりました」(吉田さん)

中晩柑の食べやすさを、皮のむき具合、袋、種の多さで比較してみました。
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「今ちょうど出盛りで、よく見かけるのが『いよかん』です。『いよかん』は爽やかな香りとジューシーな味わいで人気があります。皮は厚めでも柔らかく、簡単にむくことができます。少し房の袋が厚めですので、袋はむいてください。

最近人気なのが『清見』です。じっくり時間をかけて実るため、果肉にあふれるほどの果汁が蓄えられるのが特長です。皮は薄くてむきやすいのですが、果汁たっぷりの果肉が柔らかいため、やさしくむいてください。袋も薄くそのまま食べられます。

オレンジの色が濃く人目を引くのが『アンコール』です。個性的な香りと味わいが特長です。皮も袋も薄く、むいたらすぐ食べられますが、中の種は『温州ミカン』、『いよかん』、『清見』などに比べると多くなります。

『八朔』は爽やかな味わいとほのかな苦みが絶妙で、根強い人気があります。皮は固いので、ナイフなどで切れ目を入れてむきます。また袋も厚めなので、むいて食べてください。

『はるか』『はるみ』は名前は似ていても、見た目や特徴は異なります。

『はるか』は黄色い皮で固いので、ナイフなどで切れ目を入れてむきます。また袋も厚いためむいて食べます。しかし味はまろやかな甘みがあり、見た目と味のギャップがあります。

一方、『はるみ』はオレンジ色が鮮やかな皮で柔らかく、手で簡単にむけ、袋も薄くそのまま食べられます。果肉のはじけるプチプチ感が特長です」(吉田さん)

中晩柑は品種によって5月頃まで楽しめます。ビタミンCが豊富で味や形もバラエティに富んだ中晩柑。たっぷりといただいて、春に向けて体調を整えましょう。

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