テレワーク⇨出社になり飼い犬を手放した社員。「犠牲に敬意」と褒めた企業トップの発言が物議

オフィスへの出社を求める企業が増えてきている中で、アメリカ・ユタ州の企業トップの発言に注目が集まっています
通勤する人たち
通勤する人たち
Andy Andrews via Getty Images

コロナ禍が落ち着いたことから、テレワークをやめて、オフィスへの出社を求めているアメリカ・ユタ州にある企業のCEO(最高経営責任者)が、出社命令に従うために飼い犬を売ったという従業員について「そのような犠牲を払ってくれたことに敬意を払う」と発言し、物議を醸している。

発言したのはデジタルマーケティングなどを手がけるクリアリンクのジェームズ・クラークCEO。CBS Newsによると、この発言は経営トップらと従業員が意見を交わす「対話集会」の場で飛び出した。

クラーク氏は「家族と一緒に過ごせなくなるなど、みなさんはこの場にいるために犠牲を払っている。(出社になったために)家族で飼っていた犬を売った従業員もいる。心が痛みますが、そのような犠牲を払ってくれたことに敬意を払う」と述べた。

この発言に対し、ネット上では「パンデミックによって勤務場所を1カ所だけにしなくてもいいとわかりました。(出社命令は)古い考えだ。私はあなたの友だちではなく、従業員なんだから、仕事をさせて、それに見合った報酬をくれればいいだけ」「仕事のために愛犬を手放すなんてできない。会社は従業員に誠実じゃないから、何かあればすぐにあなたを別の人と置き換えますよ。その点、犬の方が忠実だ」などの声が上がっている。

CNNによると、クラーク氏はこの対話集会でリモートワーク中に副業をしている人もいるとも指摘し、従業員に向けて「会社に来て、血と汗と涙を流して1日めいっぱいしっかり働き、そこまでやって家族のもとに帰ってもらいたい」と激励したという。

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