山梨県が全国初の「人口減少危機突破宣言」。県の合計特殊出生率は?長崎知事「私たちは瀬戸際に立っている」

山梨県の長崎幸太郎知事は「合計特殊出生率は、中長期的な目標としている県民の希望出生率1.87から大きく乖離する1.40にまで落ち込み、まさに危機的な状況になっている」と述べました。

山梨県は6月9日、人口減少に歯止めがかからないことから「人口減少危機突破宣言」を出した。

県によると、都道府県が人口減少に関して独自の危機宣言を出すのは全国で初めて。

長崎幸太郎知事は9日、県庁で開いた緊急記者会見で「合計特殊出生率は、中長期的な目標としている県民の希望出生率1.87から大きく乖離する1.40にまで落ち込み、まさに危機的な状況になっている」と述べた。

この宣言に反応したのが前兵庫県明石市長の泉房穂氏。自身のTwitterで「人口減少対策は『国全体』での取り組みが不可欠」と指摘し、「ポイントは“宣言”をすることではなく、すぐに『子ども予算を倍増』させて、子育てに関する“経済的な負担軽減”を図り、“継続的な安心”を提供すること。時は今だ!」と持論を展開した

山梨県によると、県内の人口は2000年9月の89万5646人をピークに減少傾向が続き、23年5月時点で79万6893人となっている。

長崎知事は「ようやくコロナ禍を脱して日常を取り戻しつつある今、私たちは下降トレンドを上昇へと転換させられるか否かの瀬戸際に立っている」とも述べた。

県は今後、自治体や民間企業などと連携し、具体的な対策を協議する。

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