トランプ前大統領が機密文書だと認める音声が公開。「これはオフレコ」「秘密の情報なんだ」

トランプ氏は約2分間の会話の中で、大統領時代にまとめられたイランへの攻撃計画について話していた

国の機密文書をフロリダの別荘に保持した問題で、司法省に起訴されたアメリカのドナルド・トランプ前大統領。

トランプ氏は罪を否定しているが、ホワイトハウスから持ち出した文書が機密情報であると認識していたことを裏付ける音声データを、CNNが公開した。

トランプ前大統領(2023年6月24日)
トランプ前大統領(2023年6月24日)
Drew Angerer via Getty Images

この音声データに記録されている会話が行われたのは2021年で、トランプ氏が、首席補佐官だったマーク・メドウズ氏の回顧録をまとめていた関係者とニュージャージー州ベドミンスターで話していた時のものだという。

トランプ氏は約2分間の会話の中で、大統領時代にマーク・ミリー統合参謀本部議長がまとめたイランへの攻撃計画について次のように説明している。

「彼(マーク・ミリー氏)は私がイランを攻撃したがっていると言っているんだ。信じられないだろう?」

「大量の書類があるんだが、ちょうどこれが出てきた。見てください。これは彼が書いたんだ。彼らがこれを私に出してきたんだ――これはオフレコだが――彼らが私にこれを出してきたんだ。これは彼だ。これは国防総省と彼だ」

「色々なものがある。何ページもある。ここを見てください」「これは本当に驚くべきことです。完全に私を裁判で勝たせるものだが、これは極秘情報、秘密の情報なんだ」

トランプ氏はさらに、「大統領としては機密指定を解除できたが、今はできない。これはまだ秘密のままだ」と述べている。

音声の中では、トランプ氏とスタッフが、ヒラリー・クリントン元国務長官について「彼女は(私用メールを)いつも印刷していた」「いや、彼女はそれを変態のアンソニー・ウィーナー(未成年者と性的な画像をやり取りしていた容疑で捜査を受けた元民主党の下院議員)に送っていた」という冗談を言いあう会話も記録されている。

司法省は6月、トランプ氏を機密文書の不適切保管や返還拒否に関連した37の罪状で告発した。CNNが入手したこの音声記録は、事件の重要な証拠として起訴状にも記載されている。

これに対し、トランプ氏はすべての罪状で無罪を主張。その根拠として「大統領記録法に基づき、自分には退任後に望むものを何でも持ち出す権利があった。また大統領在任中にホワイトハウスから持ち出したものは機密解除するように指示されていた」と述べている。

しかし検察当局は、トランプ氏自身の発言が、その主張を覆すと考えているようだ。起訴状には、CNNの音声データを含め、保有している資料が機密情報であることをトランプ氏が認めている少なくとも2つの会話があるとされている。

ハフポストUS版の記事を翻訳しました。

注目記事