米老舗雑誌の表紙に「身体障がい者と年齢の差別だ」の批判。描きたかったテーマとは

2024年の米大統領戦で争点になるであろう「年齢」。しかしニューヨーカーの表紙には「失望した」などの声が投稿されています

アメリカを代表する雑誌の一つ「ニューヨーカー」最新号の表紙イラストに対し、エイブリズム(身体障がい者差別)かつエイジズム(年齢差別)だという非難の声があがっている。

イラストのタイトルは「The Race For Office(オフィスをめぐる競争)」で、ジョー・バイデン大統領とドナルド・トランプ前大統領、ミッチ・マコーネル上院少数党院内総務、ナンシー・ペロシ元下院議長の4人が歩行器を使って競争する様子が描かれている。

手がけたのは漫画家のバリー・ブリット氏で、アートエディターのフランソワーズ・ムーリー氏はこのイラストについて「我々の最高責任者の座を争っている高齢政治家たちの皮肉と不条理を描いている」と特集記事で説明。

さらに、記事の中で「アメリカは『老人政治硬化性』になる危険に陥っているのだろうか?」と問いかけたほか、ブリット氏との対談で自分たちの老化についても語っている。

一方、高齢政治家が歩行器で前に進もうとするこのイラストに対して、Xでは「ニューヨーカーがこんな身体障がい者差別と年齢差別の漫画を表紙に載せるなんて驚き失望した」「大きな失敗だ」などのコメントが投稿されている。

2024年の大統領選挙でライバルになることが有力視されているバイデン氏とトランプ氏はそれぞれ80歳と77歳で、民主党と共和党の両方で「年齢」が争点になっている。

MSNBCのニュース番組司会者ジョー・スカボロー氏は8月、オフレコで話した全ての民主党議員がバイデン氏の年齢を心配していると明かし、「すべての議論というのは、99%ではなくすべてです」と説明した。

一方、バイデン氏は年齢を肯定的に捉えてもらえるよう働きかけており、9月初めには「年齢についてくるのは少しの知恵だけです。私は誰よりも長くこの仕事をしてきました。皆さんの助けを借りて、今後も続けるつもりです」と述べた

ハフポストUS版の記事を翻訳しました。

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