自民党派閥の政治資金パーティー裏金問題で官房長官を辞任した松野博一氏に代わり、林芳正氏が12月14日、「内閣の要」に就任した。
岸田政権の足元が揺らぐ中、要職に就いた林氏とは一体どんな人なのだろうか?
林氏は山口県出身。東大法学部を卒業後、三井物産などを経て、米ハーバード大院を修了。1995年の参院選に初当選して政界入りし、2021年に衆院議員にくら替えした。
2012年には参院議員ながら自民党総裁選にも出馬した。
閣僚経験が豊富で、農政から外交・安全保障まで幅広い分野に明るく、政策通として知られる。答弁は手堅いが、発信力に欠けるとの評価もある。
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ビートルズのファンで、2021年に英リバプールで開催された先進7カ国(G7)外相会合の夕食会ではジョン・レノンの代表曲「イマジン」をピアノで演奏して話題になった。
防衛相や農相、外相などを歴任し、宏池会(岸田派)の座長を務める。父は蔵相などを務めた故・林義郎氏。
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「国民の声を真摯に受け止め、生かしていく」
林氏は12月14日、官房長官に就任後、初めての記者会見で「国民の声を真摯に受け止め、政府としての対応に生かしていくことが大変重要だ。国民の信頼なくして政治の安定はあり得ない」と強調した。
また、裏金問題に関しては「私自身、パーティー券収入の還流は受けていない。宏池会から私の政治団体に寄付はされており、政治資金規正法にのっとり対応がなされている」と述べた。
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政治とカネの問題を巡り、国民から厳しい視線が注がれる中、岸田政権は果たしてこの難局を乗り切れるのだろうか。