「外で遊べたのは過去の話」2050年の天気予報、伝えたのは子どもの気象予報士?国連が気候変動対策を呼びかけ

天気図は上から下まで“クレイジー”に。気象予報士役の子どもは「でも心配しないで。まだ晴れる可能性はある」と伝えた。

「熱波は世界の94%の子どもたちに影響を与え、外で遊ぶことは過去のものとなるでしょう」

2050年の天気予報を伝えたのは、子どもの気象予報士です。

国連開発計画(UNDP)が3月21日、「2050年の天気予報」をテーマにした、ニュース番組仕立ての動画を公開しました。

2050年の天気予報を伝えたのは、気象予報士に扮した5人の子どもたち。

もし気候変動対策が適切に行われなかったら、彼らが大人になる2050年の天気はどうなるのか。英語、フランス語、スペイン語で、未来の天気予報を伝えました。

気象予報士役の一人、ケイリーさんは、天気図を上から下まで指し、「全てが狂っています」と話し始めます。

「科学者の言うことに耳を傾けなければ、私が大人になる頃にはもっとクレイジーになっていることでしょう」

2050年の予測として、「熱波は世界の94%の子どもたちに影響を与え、外で遊ぶことは過去のものとなる」ことや、「異常な干ばつで小麦が収穫できなくなり、兄が食べる唯一の食べ物であるパンがなくなる」ことなど、気候変動による異常気象で、身近な生活に深刻な影響がある可能性を説明しました。

しかし続けて、「でも心配しないで。まだ晴れる可能性はある」と言い、クリーンエネルギーシステムによって多くの雇用が生まれ、太陽光発電の価格が石油やガスよりも下がっていることなど、気候変動対策の一端を伝えました。

最後に「大人たちが時間の浪費をやめ、この完全に解決可能な問題を解決するかどうかを追跡しながら、またお知らせします」とケリーさん。

「なぜなら、これは私たちにとって単なる天気予報ではありません。私たちの未来なのです」(ケリーさん)

UNDPのアヒム・シュタイナー総裁は、 「気候変動に対する惰性が続くと、『今日の子供たち』と将来の世代にとって、地球はますます住めなくなることになるだろう」とコメント

「今、スピードと規模を持って行動する場合にのみ、軌道修正することができます。その行動とは、経済の脱炭素化と、すべての人にとって手頃な価格のクリーン エネルギーへのアクセスの促進などです」

UNDPはホームページで、未来世代のために気候変動対策を講じると誓約することを呼びかけています

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