10代の黒人女性を、警察官が射殺。フロイドさん事件の有罪評決と同日にまた悲劇

警察が公開したボディカメラには、警察官が女性に複数回発砲している様子が映っていた
コロンバス中心部で、マカイア・ブライアントさんの死に抗議する人々(4月20日)
コロンバス中心部で、マカイア・ブライアントさんの死に抗議する人々(4月20日)
Stephen Zenner via Getty Images

アメリカ・オハイオ州コロンバスで4月20日午後、10代の女性が警察に撃たれて死亡した。

この事件の前にはジョージ・フロイドさんを殺害した元警察官のデレク・ショーヴィン被告に有罪評決が下されており、同日に起きた悲劇に、悲しみや怒りの声が広がっている。

ボディカメラの映像

コロンバス警察は20日夜に開いた記者会見で、警察官が身につけていたボディカメラの映像を公開した。

映像には、通報を受けて駆けつけた警察官が「何が起きているんだ」と言いながら家の前で起きていた騒動に近づいていく様子が映る。

騒動の渦中にいた一人が地面に倒されたのを見て、警察官は「伏せろ!」と叫び、騒動に関与していたと思われる女性に向かって発砲。女性は地面に倒れ込んだ。

周りにいた人たちは悲鳴をあげ、「彼女はまだ子どもだ!」と叫んでいる。また倒れた女性の近くには、小さなナイフが落ちているのが見える。

ボディカメラの映像を見たコロンバスのアンドリュー・ギンサ市長は、「警察官が他の若者を守ろうとしたことは明らかだ」と述べた。市長によると、州犯罪捜査局がこの発砲についての第三者調査をしている。

発砲現場の近くにいた女性が、警察が関与した発砲で姪が死亡したと話しました。

ティーンエイジャーの死に抗議

被害者の家族によると、亡くなった女性はマカイア・ブライアントさんだ。

家の外で喧嘩が起きていたため、ブライアントさん自身が警察に通報したと家族は説明している。

彼女の叔母という女性は、「彼女はいい子だった。たった15歳で、道端で犬のように死ぬことがあってはいけない」と述べた(ブライアントさんの年齢について、ブライアントさんの母親は16歳だと述べている)。

地元メディアWSYX-TVによると、ブライアントさんは重体で病院に運ばれ、午後5時半前に死亡した。

発砲現場に人が集まっています。多く人が叫んだり泣いたりしています。

ブライアントさんの死が報道された後、発砲現場には多くの人が集まり、ブラック・ライヴズ・マターのサインを掲げた人もいた。

抗議活動をしていたK.C.テイナーさんは「(ショーヴィン被告の有罪評決を)とても祝うことなんてできない。結局黒人は殺されるんだ」と地元メディアのコロンバス・ディスパッチに述べている。

さらに20日夜には多くの人たちがコロンバス警察署の周りに集まり、ブライアントさんの名前を何度も叫んで、警察に抗議した。

コロンバス警察は、新たなボディカメラ映像と情報を21日に公開するとしている。

ハフポストUS版の記事を翻訳・編集しました。

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