TOKYO 2020
2021年07月27日 12時56分 JST

「ゲイで、オリンピックチャンピオンであることは誇り」高飛び込み金の英選手、LGBTQの人たちへメッセージ

「何だって達成できるということを示すことができた」。念願の金メダルを手にしたデーリー選手、喜びを語りました。

Jean Catuffe via Getty Images
男子シンクロ高飛び込みに出場した、トーマス・デーリー選手とマティ・リー選手

「ゲイ男性であり、オリンピックチャンピオンであることは私にとっての誇りです」

東京オリンピック・男子シンクロ高飛び込みで金メダルを手にしたイギリスのトーマス・デーリー選手が、競技後に喜びを語った。

デーリー選手は、マティ・リー選手とともに7月26日に行われた男子シンクロ高飛び込みに出場。長年目標にしてきた金メダルに輝いた。

デーリー選手は2013年に同性愛者であることをカミングアウトしている。競技後の記者会見では、かつて自分が感じていた気持ちを振り返り、LGBTQの人たちへのメッセージを伝えた。

「私は2013年12月にカミングアウトしました。それ以前は、自分は一人ぼっちで、周りとは違っていて、うまく馴染めない。自分は社会が私に望んでいるような素晴らしい人にはなれないだろうと感じていました」

「ですから、今ひとりぼっちだと感じている若いLGBTの人たちには、あなたは一人じゃない、あなたは何だって達成できるということを知って欲しい。世の中にはあなたを支えようとする家族がたくさんいます」

念願の金メダルと家族への思い

デーリー選手のオリンピックデビューは14歳だった北京大会。その後ロンドンとリオで銅メダルを手にして、4大会目となる東京で念願の金メダルに輝いた。

試合後、「オリンピックチャンピオンになったなんて、まだ信じられない」とBBCに語り、表彰台では涙を見せた。

OLI SCARFF via Getty Images
オリンピックチャンピオンになり涙を見せたデーリー選手

オリンピックで頂点に立ったことは、デーリー選手自身を勇気付けるものになったという。

「ゲイ男性であり、オリンピックチャンピオンであることは私にとっての誇りであり、そのことにとても力づけられます」

「以前は、自分は何者にもなれない、何も達成できないだろうと思っていましたが、今オリンピックチャンピオンになったことで、何だって達成できるということを示すことができたのです」と記者会見で語った。

デーリー選手には、2017年に結婚したパートナーのダスティン・ランス・ブラックさんと、3歳になる息子のロビーさんがおり、Instagramでは「ここに家族がいたらと思うけれど、夫と息子は金メダルに輝いたのを見てくれている」と家族への思いもつづった。

デーリー選手は2018年に一度は引退を考えたこともあったが、それでも競技を続けると決めたのは、息子の存在があったからだという。

記者会見でも家族のことを聞かれて「私にとって最も素晴らしいもので、人生を変えてくれた存在です。夫と息子に会ってハグし、一緒に祝うのが待ちきれない」と述べた

パートナーのブラックさんも、デーリー選手とリー選手へのお祝いのメッセージを投稿している。

「言葉が出ない!涙があふれています!トム・デーリー、あなたはオリンピックチャンピオンです。おめでとう、トムとマティ・リー!」

東京オリンピックは、自身の性自認や性的指向を公表したLGBTQアスリートの数が、オリンピック史上最多になることがわかっており、デーリー選手以外にも160人を超えるアスリートが出場する予定だ。