中国外務省の趙立堅(ちょう・りつけん)報道官は3月12日、新型コロナウイルスについて「アメリカ軍が武漢に持ち込んだ可能性がある」と言及した。
新型コロナウイルスの感染拡大をめぐっては、アメリカと中国の間で批判合戦が繰り広げられていて、今回の発言もアメリカのオブライエン大統領補佐官が中国政府の情報隠蔽を指摘したことを受けたものとみられる。
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■「隠蔽」指摘に反発か
趙報道官は3月12日、自身のTwitterを更新し、英語と中国語で「アメリカの最初の感染者はいつ出現したのか?何人が感染したのか?病院の名前は?アメリカ軍が感染を武漢に持ち込んだのかもしれない。アメリカは透明性を持ってデータを公開すべきだ。アメリカは中国に説明をすべきだ」と主張した。
アメリカでは、ホワイトハウスのロバート・オブライエン大統領補佐官が3月11日、新型コロナウイルスの流行について「発生が隠蔽された」と指摘。
「本来であれば中国や世界各地で起きていることを劇的に減らすことができた」と述べていた。趙報道官の発言は、これを受けて挑発したものとみられる。
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新型コロナウイルスの感染拡大をめぐっては、アメリカと中国の間で批判合戦が続けられている。
これまでにもアメリカのテレビ司会者、ジェシー・ウォターズ氏が番組のなかで「コロナウイルスは中国で発生したものなのに、シンプルな“アイムソーリー”の一言さえ聞いていない」などと謝罪を要求すると、趙報道官は記者会見の場で“反撃”。
「ウイルスの発生場所について定説はなく、中国と他の国のいずれも被害者だ」だとしたうえで、2009年にアメリカなどを中心に流行したインフルエンザを例に挙げ「誰かアメリカに謝罪を要求したのか?」などと主張していた。