クラウドファンディングについては、このブログを読んでくださっているかたはすでによくご存知かと思う。
以前紹介した「見なくても時間のわかる腕時計」が、約400万円の目標を大幅に上回る約6000万円を集めたのだが、僕は彼らのプロダクトの素晴らしさがその大成功の要因だろうと、なんの疑いもなく思っていた。
たまたま、最近見つけた『6 Tips for Running a Widly Successful Kickstarter Campaign(キックスターターで大成功するための6つの秘訣)』という記事が、彼らによって書かれ、そのときの成功要因をまとめておられて、とても興味深かった。
つまり、一見、そのプロダクトの魅力で人の目にさえ触れれば成功したと思われがちだったあのキャンペーンも、じつは、周到な準備と作戦によって達成されていたのである。
この記事はKickstarterなどのクラウドファンディングサイトでの成功の秘訣であるけれど、ほかの多くのことにも示唆を与えてくれると思う。
要点だけ訳出するので、まさにクラウドファンディングで何かを始めようとしているひとは、ぜひ、全文を読まれると良いと思う。
1.キャンペーンを始める前に、あなたのコミュニティをつくれ
「キャンペーンを始めて自分を応援してくれる人を探す」というのは間違い。キャンペーンを始める前に、自分を応援してくれるコミュニティーをつくっておく。そのひとたちのメールリストやフォロアーこそが、キャンペーンの成功を約束してくれる。
2.最初の24時間に、キャンペーンをバックアップしてくれるように、あなたのコミュニティにお願いせよ
とにかく、最初に多くの支援が集まって目立つことが必要。そうなれば、Kickstarterのトップページに紹介されたりするし、注目が集まっているということで、さらなる支援者が集まる。キャンペーンを始めるまえに自分のコミュニティをつくるのは、そのため。自分のコミュニティのひとたちに、とくに最初の24時間に支援をしてもらうよう、頼もう。
3.動画にあなたの最大の精力、時間、金を注ぎ込め
Kickstarterでは、やはり動画が重要。できれば、2分に以内にするのが望ましい(が、彼らのものは6分。その点ではリスクをとった)
ソーシャルでは、キャンペーンページよりも、動画だけを共有してくれるひとが多いので、動画のクォリティの重要性は強調してもし過ぎることはない。
4.あなたのモノガタリを語ることを恐れるな
プロダクトだけでなく、それをつくるあなたはどんな人間、どんなチームなのかを伝えよう。支援者の多くは、プロダクトだけでなく、それを知りたがっている。
5.メディアに広報する前に、どのメディアが自分のプロダクトに相応しいかよく調べよ
広報は重要だが、むやみにメールを送りつけても効果は薄い。誰が、どんなメディアが、どんなブロガーが、あなたのプロダクトに興味を持つか、事前によく調べて、詳しい案内を送ろう。
6.すべてのコメント、メッセージ、メールに返信せよ
キャンペーンがバイラルにのれば凄まじい量のコメントやメッセージに直面することになる。そのうちの誰が、どれほど大きな影響力を将来発揮してくれるか知りようがない。いくら時間がかかっても、それらすべてに答えることが、あなたの利益につながる。
photo by Ryan McGuire
(2014年4月15日「ICHIROYAのブログ」より転載)