今年度は、高島平のまちを変える大きなチャンスです。
板橋区は今「高島平地域グランドデザイン」の策定をめざしています。ただし来年2月までは、区は住民の意見を反映することはしないとしています。今、住民が意見を述べることがとても重要です。
これから数回にわたって「高島平まちづくり あなたの意見が必要な4つのポイント」を解説します。
8/8の朝日新聞「東京、そこにある老い」という記事で、高島平が取り上げられました。
マイナス方向に。
一言で言えば「豊洲は30年後に高島平になる」だそうです。
写真もまーご丁寧に、団地の狭い通路を老々介護でがんばっているものを選択。
もちろんこうした姿はウソじゃありません。
高島七小の経緯も、孤独死の発生もそのとおりです。
しかしなんですか、この「高島平にならないようにがんばりましょう」みたいな論調は。
まるで「終わったまち」のような扱い。
高島平にあまりにも失礼ではないですか。
高島平に住む私たちは、高島平がまだまだ元気で、可能性を秘めているまちだということを知っています。
私は、来たる9/23に、高島平のこれからのまちづくりを住民自身で考える「第2回まちかいぎ」を開催します。
「まちかいぎ」では、高島平のまちづくりを決定づける4つのポイントに集中し、分科会形式による「全員議論」を行います。
それに際して、参加者への情報入力を行います。
ひとつにはパネルディスカッション。高島平のまちづくりをずっと考え続けてきた、村中義雄・高島平新聞会長と、本橋勝・高島平地域創造会議理事にご登壇いただきます。
もうひとつは、事前に行いました「高島平住民アンケート」の結果報告です。
本シリーズではこの「高島平住民アンケート」の傾向にも触れながら、高島平のまちづくりについて、あなたの意見が必要な4つのポイントを解説します。
■ポイント1: 高島平団地、今を活かす? 刷新する?
築40年を超えた高島平団地。
いわば「高島平の顔」であるこの団地をどうすべきか。
これが高島平まちづくりの主要な課題であることは、団地以外でも多くの住民が認識していました。
高島平が高齢化しているしていると朝日新聞にも書かれたわけですが、本当にそうでしょうか。
板橋区が公開している「平成22年国勢調査報告」のデータを元に、平成22年時点での高島平1〜9丁目の高齢化率を算出してみました。
(なお、高島平6丁目は板橋市場やトラックターミナルおよびその関連事業者などで構成されており、住民が実質的にいない地域です)
団地がある2丁目・3丁目の高齢化率が高いことがわかります。
さらに言えば、2丁目・3丁目にも団地以外の住居があります。
「団地」と「団地以外」がどれくらい違うのかをはっきりさせなくては、高島平の高齢化の実状は見えてきません。
このため、9/24の本会議一般質問では「団地の高齢化率」を明らかにできるよう、丁目単位ではなく街区単位での年齢別人口を公表せよと求める予定です。
団地だけ言えば、高島平団地の高齢化率は50%とも、棟によっては70%とも言われています。
これは異常な数字であり、通常の人口動態ではありません。
これは、全国で起こっている高齢化とは意味がちがうのではないか。
「団地が現在の住居ニーズに合っておらず、若い世代が住まないから、高齢化率が上がっている」ということではないのか?
と、私は考えているところです。
現に高島平団地は空き室が多く、私も実際にアンケートで訪問したところ、駅から遠い棟ではワンフロアの3分の1ほども空いているところがありました。
そして上記の表でもわかるとおり、団地以外には子どもも若年世代もたくさんいるのです。
これを考えに入れずに、「高齢化で大変だから、高齢者向けの施設を作らなきゃ」という発想ばかりでは「はずす」ことになります。
もちろん高齢者向け施設も必要ですが、正確に状況を捉えて考えるのと、そうでないのとでは大きな差が出るはずです。
高島平住民アンケートでは、「新しいニーズに合うように変えるべき」「もっと商業地や施設などに土地を使うべき」というお答えが多数ある反面、「可能な限り今のまま使うべき」「現在の団地の趣を維持すべき」というお答えも多くありました。
現状の団地に満足している方、あるいは「団地の趣」を愛する方も多いと言えます。
これらの意見を踏まえた上で、高島平ならではの特徴を出していくためには、団地をどうすべきか。
あなたのご意見が必要です。
ぜひ「まちかいぎ」で、あなたのご意見を聞かせてください!
(2014年9月19日「中妻じょうたブログ」より転載)