腸内細菌は大腸がんの発生に影響を及ぼすことが知られている。
今回B Jabriたちは、腸の細菌が骨髄異形成症候群の1つの側面にも関連していることを示している。造血細胞でTet2と呼ばれる酵素を欠損するマウスモデルでは異常な骨髄増殖が起こるが、これが見られるのは一部のマウスだけである。
今回、この異常な骨髄増殖が、腸のバリア機能の低下と、それに続くバクテリアルトランスロケーションに関係していることが明らかにされた。
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さらにこれは、骨髄増殖を促進するインターロイキン6の産生を伴う炎症につながる。今回の研究によって、がんの発生に影響を及ぼす微生物、という新しい分野にさらなる知見が加わった。
Nature557, 7706
原著論文:
:10.1038/s41586-018-0125-z
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