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2015年02月21日 01時35分 JST | 更新 2018年03月06日 22時26分 JST

結婚、就職、転居......なぜリクルートの"おみくじビジネス"は儲かり続けるのか?

PLANETSチャンネルにて好評毎月連載中! 昨年大ヒットした『ITビジネスの原理』著者・尾原和啓による連載 『プラットフォーム運営の思想』 の過去の掲載回を、月イチでハフィントン・ポストに定期配信していきます。

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前回はリクルートの最新の取り組みとして「Airレジ」戦略を解説しましたが、今回は「そもそもリクルートはなぜ強いのか?」について、「バーティカル市場」「純粋想起」「配電盤モデル」の3つのキーワードを手がかりに考えます。

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尾原和啓『プラットフォーム運営の思想』前回までの連載はこちらから。

 

 

 2014年の10月、DeNAが50億円で2つのメディアを買収しました。リフォームとインテリアの情報をまとめた「iemo」とファッションの「mery」です。一方、GREEはホテルの予約やベビーシッターのサービスに進出しました。こうしたDeNAやGREEなどのゲーム事業者たちが、市場の成熟化にともなって新規事業への進出を次々にはじめました。ここで彼らが目をつけているのは、「バーティカル市場」と呼ばれる領域です。不動産や育児などの一定の業種に特化した市場をそう呼ぶのです。

 

 

 このバーティカル市場では、内容が専門的であるゆえにユーザーがその商品を選ぶ際の意思決定が難しくなりがちです。しかし、このバーティカル市場で、まさにその意思決定を支援するプラットフォームを整備することで、昔から強い存在感を発揮してきた企業があります。

 それが、まさに就職や結婚、旅行や中古車購入などで次々に成功を収めてきた、リクルートです。

 前回、この連載はリクルートの「Airレジ」の鮮やかな戦略について語りました。しかし、彼らのこうしたビジネスモデルの構築は一朝一夕に生まれたものではありません。インターネットが生まれる遥か前、就活中の学生の家に『就職情報』という分厚い冊子が何冊も送られてきたような時代から、リクルートが積み重ねてきたものです。

 そこで今回からは、リクルートが数十年をかけて積み重ねてきたバーティカル市場の「必勝パターン」がどんなものかを解説します。なぜ彼らは、これほど強いのか。なぜ彼らは、これほど儲かっているのか。それを分析的に考えることは、あまり語られていないバーティカル市場での戦略を学べると同時に、日本の社会をリクルートがいかに変革してきたかを知ることでもあります。