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2018年07月24日 11時37分 JST | 更新 2018年07月24日 11時37分 JST

道幸せんせいと ワークルールを学ぼう!テーマ:セクシュアルハラスメント

何がセクハラにあたるのか、確認しておこう。

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どの職場でもハラスメント対策は大きな課題。セクハラ、パワハラ、マタハラ、さらに最近ではSOGIハラなど、多様なハラスメントが問題になっているが、セクハラは、すでに法律で事業主に防止措置が義務づけられている。何がセクハラにあたるのか、確認しておこう。

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事業主にセクハラ防止措置の義務

男女雇用機会均等法11条では、事業主にセクハラ防止の措置を義務づけています。これは、女性労働者が被害者となる場合のみでなく、男女労働者双方を対象としています。

セクハラ禁止の基本的視点は、相手が好まない性的な言動を慎むべきことであり、法的には、当該行為が、労働者の「性的人格権」を侵害するとか、使用者の「性的な問題から自由な職場環境を確保する義務」に違反すると構成されています。セクハラ禁止は、人格権保障の一態様に他ならないわけです。

次に、セクハラの類型としては、「対価型」と「環境型」があげられるのが一般的であり、11条の規定もそうなっています。ところが、実際の裁判においては、強制わいせつや執拗ないじめ・いやがらせ、性的な噂を流布したり、性的な質問や発言をしたり、また、性的な要求に従わなかったことを理由として仕事上の差別をしたことも問題になっています。

 したがって、①と②はセクハラとみなされます。④もその態様によりやはりセクハラとみなされるでしょう。その点では、セクハラ事案は④で問題になるように自己決定やプライバシ−を侵害する側面もあるわけです。なお、③はセクハラとはいえません。愚痴ぐらいは大目に見てやってください。

【男女雇用機会均等法11条】

事業主は、職場において行われる性的な言動に対するその雇用する労働者の対応により当該労働者がその労働条件につき不利益を受け、又は当該性的な言動により当該労働者の就業環境が害されることのないよう、当該労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならない。

[正解] ①②④

道幸哲也 どうこう・てつなり

(一社)日本ワークルール検定協会 代表理事

北海道大学大学院法学研究科修士課程修了。小樽商科大学商学部助教授、北海道大学法学部教授、放送大学教授などを歴任。2007年、NPO法人職場の権利教育ネットワークを設立。「ワークルール検定」の立ち上げに尽力し、2013年に設立された検定協会の代表理事に就任。著書に『不当労働行為救済の法理論』(有斐閣)、『15歳のワークルール』(旬報社)など。