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2018年02月26日 10時42分 JST | 更新 2018年02月26日 10時42分 JST

運がいいだけ、と呟く当事者たち ~サークルが増え、居場所が増えても~

「運が良かった」に当たれなかった人たちが必ずいる

私が地元・名古屋で『名古屋あおぞら部』を立ち上げてから、1年と5ヶ月が経ちました。

このサークルでは、年齢やセクシュアリティを問わずに参加者を受け入れ、LGBT当事者だけではなく、LGBTかもしれない人・LGBTを知りたい人の橋渡しとしての役割を担って来ました。

ここ数年で、愛知県内や近隣の岐阜県・三重県にも、いわゆる「LGBTサークル」や「セクマイサークル」(注:セクマイ=セクシュアルマイノリティの略。LGBTなどの性的少数者を指す)がとても増えてきました。

そして、大学生などから「そういったサークルを新たに自分も作りたい!」という相談も、数え切れないほど受けてきました。

サークルを開催する際に会場をどこにするか。

参加できる人をどう取り決めるか。

アウティング(注:本人の意思に反して勝手にセクシュアリティなどを知らせること)を防止するためにルールを設けるべきか。

どの子も真剣に考えてサークルを作りたいと相談してくれて、本当に嬉しい限りです。

以前別のサイトに、自分の経験を踏まえてサークルを作る際のアドバイスをまとめて寄稿しましたが、自分の予想よりもはるかに多くの方に読んでいただき、その需要の高さに驚かされました。

「実際に参考にさせていただきました!」という声もいくつもいただき、私の経験がどこかで役立てているのであれば、とても嬉しい限りだな、と感じています。

AOL

いま愛知県内には、いわゆる「LGBTサークル」は数多くあります。

と言っても、人口753万人を誇る愛知県に対して、10個ほどのみです。

その多くが大学を拠点としたインカレサークルで、他大学の学生や高校生・社会人の参加も受け入れているサークルも多くあります。

しかし、愛知県内の大学数は短期大学を含めて70以上あり、専門学校なども含めるとさらに多くなります。

県内の学校数を思うとわずか1割ほどの学校にしかいわゆる「LGBTサークル」が存在していないことになります。

自分の通う大学にLGBTサークルが「たまたま」あった、というLGBT当事者の方にも何人も出会ったことがありますが、彼らが口を揃えていうことが1つあります。

それは、

「自分は運が良かった」という言葉です。

自分が希望して入学した学校に「たまたま」LGBTサークルがあったから、自分は他の当事者に出会うことができた。

「たまたま」LGBTサークルの存在を学内で知れたから、「自分もLGBT当事者なのかもしれない」と思うことができて悩みが晴れた。

だから、「たまたま」LGBTサークルのある学校に入学した自分は、「運が良かった」と。

それで良いでしょうか?

彼らのこの言葉を聞くたびに私はどこか、不安になります。

こんな状態で良いのでしょうか?

LGBTの存在を知ることができるかできないか、が「運が良かった/悪かった」の一言で済ませて良いことなのでしょうか?

運がどうこうではなく、みんな一律に当事者かどうか関わりなく、LGBTの存在を知る機会が学校の中にあるべきなのではないでしょうか?

こう憤る私自身も、「運が良かった」から「たまたま」LGBTサークルに出会って初めて、自分がLGBT当事者であることを受け入れることが出来ました。

本当にそれは「たまたま」の出会いで、本当に私は「運が良かった」と思います。

でも、「運が良かった」に当たれなかった人たちが必ずいる、という現実に、そろそろ向き合っていかなければならないのではないでしょうか。

運がいいだけ、と呟くLGBT当事者がいる限り、こういったLGBTサークルの活動の必要性は消えていかないのだろうな。

そう思う出来事でした。

AOL

2016年10月から定期的に開催している、名古屋あおぞら部 (Twitter @nagoya_aozora )。

次回は開始から初めて名古屋市から飛び出し、愛知県刈谷市で開催します。

これまで名古屋あおぞら部は、名古屋市内の公共施設を中心に活動してきましたが、愛知県の三河エリアや静岡県からの参加者も増えてきたことより、今回は春休みの遠足企画と称して開催します。

これまで名古屋までは遠くて参加しづらかったという方も、これを機会にご参加いただけると嬉しいです。

皆さんにお会いできることを楽しみにしています。

【開催要項】

日時:2018年3月4日(日)13:00~17:00(途中入退室、大歓迎!)

場所:刈谷市中央生涯学習センター(愛知県刈谷市若松町2丁目104番地・総合文化センター内)・和室

参加費:300円

参加申し込み・予約不要