「難民高校生」の著者で、自らの体験を活かして
女子高生サポートセンターColabo
を運営する、仁藤夢乃さんにお会いしてきました!
仁藤さんと言えば、最近では東京都青少年問題協議会の公募委員となり、
その閉鎖性やずさんな運営などの問題点を指摘して話題となったばかりです。
居眠りしていて2時間2万3千円もらえる仕事。東京都青少年問題協議会の実態について。
この審議会の実態については私も本定例会で文書質問を出していますが、
呆れてモノも言えない状態なので、その点はまた別途レポート致します。。
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さて、仁藤さんが熱心に取り組んでいる女子高生を中心とする
青少年たちのサポート・ケア事業は、私のライフワークの一つとなっている
社会的養護・児童養護とは切っても切れない分野です。
なぜなら虐待や非行など、様々な問題行動で助けを必要する子どもたちに
一次的に手を差し伸べるのは「児童相談所」であり、彼らを緊急保護するのは
まさにくだんの「一時保護所」であるからです。
仁藤さんは、自らも関係性の貧困から学校にも家庭にも居場所がなくなり、
夜な夜な渋谷の街をさまよう「難民高校生」だったと言います。
夜の街にはもちろん多くの危険があり、
犯罪や性ビジネスに巻き込まれる一歩手前であったそうです。
そんな自分自身の体験を活かして、サポート事業を展開する仁藤さんら
Colaboメンバーの皆さんは、行政の不備や改善点について熟知しています。
例えば、児童相談所の開所時間や相談受付時間。
乳児や小さい子どもたちと異なり、虐待などの被害に遭う中高生が
最も危険な時間帯は、学校が終わった夕方~夜以降です。
ところがその時間には、すでに多くの児童相談所が営業を終了しており、
相談相手や行き場のない中高生たちがColaboに助けを求めてくるそうです。
また、東京都で保護が必要となった中高生が「都民」とは限りません。
中高生ともなれば越境して他県から遊びに来る子たちがたくさんいますし、
そうした子たちが夜の街でトラブルに巻き込まれる可能性があります。
こうしたケースでは東京都の児童相談所は極めて対応に消極的であり、
本人の身柄は東京にあるにも関わらず、対応責任者は遠方にある状態が生じ、
ケアとサポートの狭間に落ちてしまう中高生がいるとのこと。
また、仁藤さんらColaboのような法人が、居場所のない子どもたちを
一時保護依託を受けて緊急保護しようとしても、
「前例・実績がない法人に委託することはできない」
とのことで認められなかったり、
そもそも幼児や児童に比べて
「中高生は、命の危険に直結する可能性が少ないから」
と対応を後回しにされて一時保護所になかなか入れなかったり、
その一時保護所で職員から威圧的な対応をされて逃げてきたりと、
それはもうここに書ききれないくらい問題が山積みです。
本当にこの分野は、聞けば聞くほど人も予算も、政策的な注目も足りない。。
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そんな仁藤さんたちは現在、都内某所(利用者の安全のために場所公開はNG)にて、
行政の支援になるべく頼らずに子どもたちを保護する「シェルター」を
作るために準備中とのこと。
悩める子どもたちが気軽に立ち寄ってしゃべったり、
食事が取れる1階から、簡易宿泊ができる2階まであります。
全国の支援者の方々から届けられた物資。
生理用品や避妊具まで、生々しいものも。
避妊具のようなものは、なかなか表立って行政では支給できないけれど、
どうしてもシチュエーションとして必要になってしまう子どもがいる。
お金がなくて買えなくて、妊娠・中絶に追い込まれる場合もある...
そんな赤裸々な実態も伺うことができました。
今日お伺いした現場の実情はしっかりと調査・研究をし、
第三回定例会の質問で取り上げる予定です。今日ご紹介した個別の案件も、
また追って一つ一つレポートしていきたいと思います。
現代の、都会の隅に確実に存在する中高生たちの暗闇。
仁藤さんの著作などから、ぜひ一人でも多くの方々に知っていただきたいですね。
(2015年7月1日「おときた駿公式ブログ」より転載)