iPhone6S販売台数の記録塗り替え、前年実績との単純比較には意味がない?

売り出された週末の販売台数に、あまり多くのことを読み込もうとするのは危険です。

アップル(ティッカーシンボル:AAPL)のiPhone6SならびにiPhone6S Plusが売り出された週末の、販売台数が公表されました。予想(1,200万台)を上回る1,300万台でした。これは去年、iPhone6が出た時の1,000万台を上回りました。

ただ、今回は去年と二つの面で条件が異なります。

まず去年、中国市場は最初の売り出しに含まれていませんでした。今回は含まれています。たぶん、中国市場だけで250万台前後、売れているはずです。

次に事前予約(pre-order)期間が今年は13日と去年の7日より長かったです。

これらのことから、去年の実績と今年の数字を単純に比較するのは意味が無いと思います。

さらに言えば、最初の週末にどれだけ売れたか? は生産がどれだけ円滑に進んだか? にも影響してきます。

以上の理由により、売り出された週末の販売台数に、あまり多くのことを読み込もうとするのは危険です。

それを断ったうえで、今回の1,300万台という数字にほっと胸を撫でおろした投資家は多かったと思います。

(2015年9月30日「Market Hack」より転載)

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