関係閣僚会議に対して、運営の是正を求める公開書簡を出しました。
-----------------------------
公開書簡
2015年8月14日
関係閣僚会議 遠藤利明議長殿
自由民主党 行政改革推進本部長 河野太郎
新国立競技場に関する関係閣僚会議について
8月14日に開催された関係閣僚会議で決定されるべき内容「再検討に当たっての基本的考え方」が、8月13日付けの特定の新聞で報道されるという事態が起きました。
これまでの行革本部での検証作業の中で、かつてのJSCの有識者会議は、問題を議論せず、単に決定を追認するだけであったことがわかっています。そしてそれが旧「新国立競技場」問題の混乱を招いた一因になったことは否めません。
8月13日の報道は、関係閣僚会議が二つの問題に直面していることを示唆しています。
一つは、関係閣僚会議の事務方が一部メディアと癒着し、情報がリークされていること。今回だけでなく、これまでも関係閣僚会議に関する情報がたびたび特定のメディアで報道されてきました。
二つ目の問題は、関係閣僚会議が、事務方が決めた案を追認するだけのものになっている可能性です。これではJSCが設置した有識者会議と何ら変わることはありません。
一度、国民から信を失った国立競技場計画に関して、再び、国民の信頼を取り戻すことは大変に困難です。そのためにも関係閣僚会議の運営は、実際的かつ実務的に行われなければなりません。
つきましては、自由民主党行政改革推進本部として、下記の事項を関係閣僚会議に求めます。
議長のご配慮をよろしくお願い申し上げます。
記
一、「再検討に当たっての基本的考え方」が事前にリークされた経緯を調べ、責任者を処分すること。
二、今後、関係閣僚会議の内容が事前に漏れることがないよう、十分な体制を構築すること。
三、関係閣僚会議の議事録、資料を遅滞なく公開すること。
四、関係閣僚会議では、複数の選択肢がそれぞれの長所、短所とともに提示され、会議での議論の上、決定が行われるような運営が行われること。
五、自由民主党から提言された、ゼロオプション、何をつくるかに関する二つのオプション、どうつくるかに関する三つのオプションに関して、どのような議論が行われ、最終的な決定に至ったか、資料とともに議事録を公開すること。
以上
(2015年8月20日「河野太郎公式ブログ ごまめの歯ぎしり」より転載)