国会内で先輩議員と雑談をしていると、ある先輩が、「昔の派閥は『か行』と『や行』でゴールデンシートを取りにいったものだが、最近はそういうことをしなくなった」とぼそりとつぶやきました。

国会内で先輩議員と雑談をしていると、ある先輩が、「昔の派閥は『か行』と『や行』でゴールデンシートを取りにいったものだが、最近はそういうことをしなくなった」とぼそりとつぶやきました。

全く意味が分からなかったものですから、それはどういうことですかと尋ねると、

ゴールデンシートとは予算委員会でNHKの予算委員会中継のときに質問者の向こうでよく映る席のことでした。

どの席がテレビに映るかはわかっています。そして予算委員会の席順は、理事以外はアイウエオ順にならびます。

だいたいそのゴールデンシートにくるのはか行かや行が多いそうで、昔の派閥の幹部は予算委員会にか行、や行の名前の議員を選び、他の派閥の予算委員会の名簿が出てくるとアイウエオ順に並べてみてゴールデンシートに席が来るためには、自分の派閥から誰を出せばいいか考えて出したそうです。

もちろん、他の派閥もそうしたでしょうから、ふたを開けてみてゴールデンシートが取れたり、取れなかったりということがあったそうです。

そうやって予算委員会になった議員は予算委員会にあまり出席せず、派閥の若手議員がテレビに映るように席を譲ることが多かったとか。

私が初めて当選をしたのは小選挙区になって初めての選挙でしたから、まだ、中選挙区時代の派閥の色が濃く残っていました。

最近では、そんなこともなくなりました。私も『か行』ですが、予算委員会よりは決算行政監視委員会のほうが専門です。

今でもそうですが、一年生議員は予算委員会の後ろの席で待機していて、派閥に関係なく順番に席を離れる先輩議員の席を埋めるのが仕事です。

相沢英之代議士の予算委員会の席に座ってテレビに映ったら、地元から名札が違っているぞというお電話が事務所に入ったこともありました。

(2015年3月7日「河野太郎公式ブログ ごまめの歯ぎしり」より転載)

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