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2015年03月15日 15時20分 JST | 更新 2015年05月14日 18時12分 JST

リーマンショックの前と後

現在に至るまで、PB対象経費は60兆円台に戻ることなく推移しているため、リーマンショックを受けての歳出増が水膨れしたままになっているという批判がある。

リーマンショックを受けて、政府が総需要を拡大しようと予算が大きく膨らんだ。

2008年度の決算で、プライマリーバランス対象経費65.5兆円だったものが2009年度には82.5兆円になっている。

その後もPB対象経費は60兆円台に戻ることなく推移しているため、リーマンショックを受けての歳出増が水膨れしたままになっているという批判がある。

各年度の決算(2014年度は補正後予算、2015年度は当初予算)を掲載してみる。

各年度に続く数字は、プライマリーバランス(基礎的財政収支)対象経費合計額 社会保障 交付税 公共事業 防衛 文教 その他 国債費(これのみPB対象外)。

それぞれ単位は千億円。

年度 計 社 交 公 防 文 他 債

2007 626 211 149 73 48 55 90 193

2008 655 226 157 69 48 55 101 192

2009 825 287 166 84 48 62 179 184

2010 751 282 188 58 47 61 122 195

2011 811 298 195 59 48 60 151 196

2012 761 292 169 58 48 60 135 210

2013 790 292 176 80 48 62 133 213

2014 765 305 171 64 51 56 117 225

2015 729 315 155 60 50 54 95 235

2008年度と比べ、2009年度は経済対策で17兆円の歳出増になった。しかし、その後歳出は縮小し、2014年度の補正後は2008年度と比較して、11兆円の歳出増。

この11兆円を見てみると、社会保障が8兆円、その他経費が1.5兆円、地方交付税が1兆円強増えている。同時期に公共事業が0.5兆円削減されている。

歳出は膨れたが、その大半は社会保障だ。

リーマンショック以後の歳出を年度ごとに見てみると、

2009年度の歳出拡大要因は、社会保障で6兆円。まず、0.7兆円の自然増、2.3兆円が基礎年金の国庫負担割合の増、雇用対策に3兆円。

地方交付税が0.9兆円の増。公共事業が1.4兆円。

文教科学技術の0.7兆円は学校の耐震、地デジ、パソコン。

その他7.8兆円は中小企業対策(1.8兆円)、公共事業の裏負担(2.4兆円)、その他はエコカー、エコポイント、住宅対策、金融対策。

2010年度は当初予算は4兆円の増(社会保障の自然増1.1兆円、子ども手当1.7兆円、地方交付税1兆円)。しかし、決算は7.5兆円歳出を縮小させた。

2011年度は震災対応で補正予算が4回行われ、決算が6兆円増加。

2012年度は当初予算が5兆円減、決算も5兆円減。

2013年度は安倍政権で2012年度末に10兆円規模の補正があり、かなりの金額が2013年度に繰り越された結果。

2013年度の補正は前年度よりも5.5兆円規模が小さく、2014年度への繰り越しも少なかったため、2014年度決算は結果的に歳出減になっている。

2015年度は当初予算なので規模は小さいが、プライマリーバランスの半減目標があるため、補正の規模は小さくなるはず。

こうしてみると今後の歳出削減は、やはり、社会保障費を中心にせざるを得ないようだ。

(2015年3月15日「河野太郎公式ブログ ごまめの歯ぎしり」より転載)