しかし、最も巧妙な ― そして最も知られていない ― バッテリー節約ハックを、Appleが秘かに葬っていたことはおそらくご存じないだろう。
私と同じように、iPhoneのバッテリーからできる限りパワーを絞り取りたいと思っている人なら、位置情報/GPSをオフにしているだろう。これはBluetoothやWiFiの使用を減らすことと並んで、Appleをよく知る人たちが認めるバッテリー節約術の一つなのだが、いら立たしくもある。GoogleマップやYelp等で実際にGPSが必要になるたびに、設定アプリの「位置情報サービス」に行かなくてはならいのはひどく面倒だ。しかも、WiFiやBluetoothと異なり、上にスワイプするだけで出てくるコントロールパネルからは設定ができない。
そこに登場したのが、ブルダウンの「通知センター」にアプリのショートカットを忍び込ませるアプリ、Launcherだ。
これはアプリだけでなく、システム設定でGPSのオンオフをする「位置情報サービス」等の設定メニューも起動できる。下にスワイプするだけでGPS設定をオフにできればかなりのバッテリー節約になる。
ところが残念なことに、iOS 10ではランチャーアプリ内でシステム設定項目を扱うことができなくなったために、この優れたバッテリーハックはもはや存在しない。
「AppleはiOS 10の最終公開予定版でこの機能を復活させなかったため、システム設定項目を起動することはできない。これは大変残念なことだが、Appleが将来iOS 10をアップデートしてこの機能を復活する可能性は残っている」と、Launcherを開発したCromulent Labsが自社のブログで説明した。
「どれほど多くのユーザーがこの機能に頼っているかAppleは知らないのだろう」と同社は語り、影響を受けた人々に対して、このiPhoneメーカーに復活を求めるフィードバックを送るよう働きかけている。
それでもLauncherや、Launch Center Pro、Workflow等のサービスは、iPhoneやiPadの生産性を高める優れたアプリなので、マルチタスキングを活用する人には一見することをお薦めする。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)
(2016年9月19日 TechCrunch日本版「Appleは、最高のバッテリー節約ハックを潰した」から転載)
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