日本時間7月28日(土)の未明〜早朝にかけて皆既月食が起こります。
あいにく日本では多くの地域で欠けた月が沈んでいく月没帯食(げつぼつたいしょく)となるためあまり条件はよくありませんが、日の出の時間が遅い西のエリアほど夜空に浮かぶ赤い月を観測する事ができそうです。
北海道や沖縄は、しっかりと月が見られそうです。
東北北部や中国四国、九州では、雲があるものの、すき間からは観測チャンスがあります。
東北南部から関東、中部、近畿は、雲に覆われ、遅い時間ほど雨の心配もあるので、観測は難しいかもしれません。
月は南西の空で3時24分に欠け始め、4時30分に完全に欠けて皆既食となります。
皆既食の継続時間は6時14分まで1時間43分もあり今世紀最長となりますが、日本ではほとんどのエリアが皆既食の終了時間よりも早く月が沈む月没帯食(げつぼつたいしょく)となるため、すべての過程を観測することは出来ません。
各主要都市の詳しい時刻をみてみると、札幌では「部分食の始め」を見ることができますが、皆既食が始まる時間は月が地平線よりも低いところに位置するためもともと皆既食を見ることができません。
また、皆既食の始めのときに月が出ている東京や大阪も、日の出の時刻がそれぞれ4時46分、5時5分で4時頃からだんだんと空が明るくなってくるため、皆既食の赤い月を観測するのは難しいといえそうです。
一方、九州エリアでは、皆既食が始まる4時30分頃はまだ空は暗いので、赤銅色(しゃくどういろ)の月を観測することはできそうです。しかし、九州でもその後すぐに空が明るくなってくるので、早い時間での観測がオススメです。
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国立天文台 https://www.nao.ac.jp/