サブサハラ・アフリカ諸国は、成長は続くものの、経済環境の悪化に伴いペースが落ち、2014年の4.6%から2015年は3.7%(2009年以降の最低水準)へと減速するだろうと、半期に一度、最新のデータを基にアフリカ経済を分析する世界銀行の報告「アフリカの鼓動」の最新版は指摘する。
2015年の予測は、2003~08年に同地域が記録した大幅なGDP成長率6.5%を下回っているほか、2009~14年の世界的な金融危機後に記録した4.5%にも達していない。しかし、同地域の成長率は、2016年に4.4%まで回復し、その後2017年にはさらに4.8%に上昇すると見られる。
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同報告によると、原油をはじめとする一次産品の価格急落が、昨今の成長低迷を招いている。また、中国の経済鈍化や、世界中で進行中の金融引締めといった外的要因が、アフリカの経済動向を圧迫している。こうした要因に加え、多くのアフリカ諸国では、電力供給の問題が2015年の経済成長を妨げた。
しかし、なおも力強い成長を続ける国もある。コートジボワール、エチオピア、モザンビーク、ルワンダ、タンザニアは、エネルギーと運輸への投資、個人消費、天然資源セクターへの投資に後押しされ、2015~17年に年間約7%、又はそれ以上の成長を維持すると見られる。
関連リンク
● プレスリリース「アフリカ:世界的な状況が弱含む中、成長持続が課題に」(英語)
● 「アフリカの鼓動」全文(英語)