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2018年02月20日 17時41分 JST | 更新 2018年02月20日 17時41分 JST

「主婦の私が情報発信なんて」と渋らず、「私が主婦だからこそ言わせていただきたい」でいきましょう

子どもに優しい社会を作らなければ、少子化に歯止めなんてかけられない。

新潟県長岡市のショッピングモールでは多目的トイレと喫煙所が隣同士にあった
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新潟県長岡市のショッピングモールでは多目的トイレと喫煙所が隣同士にあった

これまで使用してきた「専業主夫」の肩書を卒業することになった。妻が学生で収入がなく、4月には二人目が産まれるため、そろそろ経済的収入が必要になってきたためだ。

これまでだって、「ブロガー」でも「ライター」でも、いくらでも使える肩書はあったのだが、あえて「専業主夫」にこだわった。それは、今の社会が、家事や育児を専門にする人に対する偏見で溢れており、いわゆる「オピニオンリーダー」と言われる、政治家、評論家、官公庁幹部、芸能人、経営者、大手メディア記者の大部分が育児や家事を専門に生活をしたことがない人ばかりということへの私のささやかな抵抗でもあった。もちろん、これらの方々の中には小さい子どもがいる人はたくさんいるが、ほとんどの場合、配偶者や他の家族、もしくはベビーシッターや保育園に子を預けている。数か月間、乳児と日常を過ごしたことがある人は政策決定の場では少数派だ。

私が初めて主夫になったのは2013年。前妻がアゼルバイジャンで国連職員の時、駐在夫としてついていた。毎日料理をしていくうち、妻と出会って7年目にして、カレーやチョコレートケーキが嫌いだということがわかった。その人に寄り添うことで、見えてくる物がたくさんあるということに気づかされた。

私は、息子が生後8か月くらいまでは四六時中面倒を見た。1歳半になる今でも、夜泣き対応からお風呂、保育園送迎、病院や予防接種の付き添いなどやっているが、息子の目から見える日本社会は乳児に非常に冷たい。

●電車の優先席に健康そうに見える大人が平気で座る。(もちろん、私が見た数十人全員が何か病気を持っている可能性がゼロではないが)

●明らかに階段やエスカレーターで上の階に行ける人たちが駅のエレベーターを使っている。(スーツケースならエスカレーター使ってもいいのではないでしょうか?)

●飲食店の入り口前に灰皿が置かれている。(喫煙所ではなく、受動喫煙所ですね?)

●一番驚いたのが、新潟の長岡市のショッピングモール内で、多目的トイレと喫煙室が隣同士にあったことだ。トイレに先客がいた場合、赤ちゃん連れの親はとてもじゃないが、煙臭くて前で待つことはできない。

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こういう社会の一面は、乳児と四六時中いないと中々気付くことができないのだが、主婦が意見することに対する社会の偏見は根強いものがある。私は主夫の肩書で、政治からスポーツ、経済まであらゆる分野についてブログを書かせてもらっているが、頂くコメントの中には、文章の中身についてではなく、私の肩書に対するものが結構あった。「なんで、主夫がこんなことについて書くの?」とか「主夫さん暇なの?反省会は仲間たちでやってね」とか。お笑いの専門家や、昔野球が上手かった人たちが、ワイドショーのコメンテーターとして社会のあらゆる事に対して発言している今の社会で、発言の中身と発言者の肩書の論理的関係性を模索するなんて不可能なはずなのに。

主婦の方たちと話してみると、色々社会に対して訴えたいことがあるようで、「発信してくださいよ」と言うと、「でも、私単なる主婦だし」とか返事が返ってくる。

「子育てしている人たちがもっと胸を張って情報発信してほしいなあ」と痛切に感じたのは、あの森友学園問題だった。幼稚園児が「安倍首相頑張れ!」などと運動会で宣誓していたあの光景は、首相が好きな人も嫌いな人も全員にショックを与えた。しかし、これが明るみに出るまで1年以上の時間を要した。運動会にいた保護者の中から声を上げる人が一人でもいたら、状況はまた変わっていたのではないか。

「主婦の私が発言なんて」ではなく、「主婦だからこそ言わせてもらいたい」と、胸を張っていきましょう。子どもと日々接することで、「こんな教育システムでいいの?」とか「この食品安全なの?」とか、社会についてより真剣に考え始める人も多いのではないか。子どもに優しい社会を作らなければ、少子化に歯止めなんてかけられない。その鍵を握っているのは、子どもの目線から社会を見ている私たち主婦(主夫)なのだと思います。