果たして、拉致問題は急展開するのか。5月14日から4日間にわたって北朝鮮を電撃訪問した飯島勲内閣官房参与が、拉致被害者全員の即時帰国を北朝鮮幹部に要望したと、共同通信社が伝えている。
北朝鮮を訪問した飯島勲内閣官房参与が要人との会談で、全ての拉致被害者の即時帰国や真相究明、実行犯の引き渡しを要求し「懸案の解決がない限り日本政府は動かない」との日本側の方針を伝えたことが18日、分かった。
(47NEWS 2013/05/18 19:37)
しかし、拉致被害者の即時帰国は日本政府がこれまでも強く求めてきたもので、既定路線だ。なぜこの時期の訪朝なのか。飯島氏は小泉純一郎氏の首相在籍時に政務秘書官を務めており、2002年と04年に小泉氏に同行し訪朝。当時の金正日・総書記との首脳会談を実現させた立役者の一人だ。
そのため今回の訪問は、北朝鮮に君臨する金正恩(キム・ジョンウン)第一書記と、安倍晋三首相の首脳会談に向けた根回しではないかという説も出ている。産経新聞の杉本康士記者は次のように分析している。
飯島氏が平壌に到着した翌日、首相は参院予算委員会で「拉致、核、ミサイル問題を解決しなければならないという判断において、首脳会談が重要な手段であれば考えながら交渉しなければならない」と述べた。飯島氏が平壌で首脳会談実現を働きかけると同時に、安倍首相は東京で首脳会談に意欲を示すことで北朝鮮に決断を迫った。そう考えるのは飛躍が過ぎるだろうか。
((MSN産経ニュース 2013/5/18 18:00)
今回の飯島氏の訪朝に関して、「日本側の考えは金正恩(キム・ジョンウン)第一書記にも伝わると思う」という政府関係者の発言をTBSは伝えている。日朝首脳会談は実現するのか。拉致問題はついに解決するのか。全ての鍵は、金正恩氏の出方にかかっている。
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【参考情報】
・北朝鮮による日本人拉致問題 - 政府 拉致問題対策本部
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