Wi-Fiの電波が目に見えるものだったら、世界はどんなふうに見えるだろうか?こんな問いを投げかけたのは、米国の研究者でアーティストのニコライ・ラム氏だ。同氏は、Wi-Fiの電波を半透明で虹色の波形として表現した画像を、「MyDeals.com」のサイトで公開している。
Nickolay Lamm

Wi-Fiの電波が目に見えるものだったら、世界はどんなふうに見えるだろうか?

こんな問いを投げかけたのは、米国の研究者でアーティストのニコライ・ラム氏だ。同氏は、Wi-Fiの電波を半透明で虹色の波形として表現した画像を、「MyDeals.com」のサイトで公開している。

画像では、各チャンネルが異なった色彩で表現されたWi-Fiが、ワシントンD.C.の名所を包み込んでいる様子が表現されている。Wi-Fiで完全にカバーされている場所は、まるで色とりどりの泡がつながったような感じだ。そしてWi-Fi信号の障害となる木などは、Wi-Fiの「もや」を途切れさせるものとして表現されている。

ただし、Wi-Fiを目に見える形で表現するのは混乱につながりやすいとラム氏は認めている。Wi-Fiの電波と可視光線は、波長は異なるが、両方ともが電磁波であり、Wi-Fiを可視光線の色で表現するのは本当は不適切なのだ。

赤、オレンジ、黄などは、電磁スペクトルの中の可視セグメントの色だが、これらの色を使用して、Wi-Fi信号全体を構成するWi-Fiチャンネルを示した。

ラム氏によると、この画像を作成した目的は、正確さを追求するためではなく、見た人に刺激を与えることだという。同氏は、ウェブサイト「Motherboard」のライター、メーガン・ニール氏へのメールで、次のように語っている。「Wi-Fiを目に見える形で表現することで、私たちが日常生活で使っているテクノロジーを意識するようになると思う。私たちの多くは、複雑なしくみを理解することなくテクノロジーを利用している」

文末のギャラリーで、ワシントンD.C.を包むWi-Fiを「可視」にした画像を紹介している。画像の制作プロセスについては、「MyDeals」のウェブサイトで読むことができる。

なお、ラム氏は、この画像のほかにも興味深い作品をいくつか発表している。たとえば、海面が上昇したら米国西海岸の景観がどうなるかを示すアニメーションgifシリーズや、「平均的な女性の体型を持つバービーがあったら?(日本語版記事)」などだ。

[h/t Gizmodo]

[Betsy Isaacson (English) 日本語版:兵藤説子、合原弘子/ガリレオ]

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