「嫌々ながら仕事する」労働者の割合が高い国は?

ギャラップ社が世界94カ国の労働者を対象に行った新しい調査によると、米国の労働者の18%が、職場に対して否定的、もしくは敵対的であることがわかった。

ギャラップ社が世界94カ国の労働者を対象に行った新しい調査によると、米国の労働者の18%が、職場に対して否定的、もしくは敵対的であることがわかった。

ただし、中東や北アフリカの一部の国では、嫌々ながら仕事をしている労働者の割合は50%超と、米国とは比較にならないほど高い。

ギャラップ社のレポートによれば、嫌々ながら仕事をしている労働者の割合が高くなる現象は、失業率の非常に高い国で見られる傾向があるという。人々は、他の仕事の選択肢がなければ、嫌な仕事でも続けようとするからだ。

中国は、失業率こそ約4%と低いものの、「積極的に仕事に関わっている人」の割合が最も低い国のひとつで、労働者のうちのわずか6%に過ぎない。このことは、中国の生産性を損ない、経済の成長を停滞させる可能性がある(日本の「積極的に仕事をしている人」の割合は7%)。

この調査は、労働者の仕事への関わり方を、仕事の成果に結び付くさまざまな要素に基づいて測定したものだ。ギャラップ社は調査対象の国々で、多くの業界のさまざまな組織で働く労働者にインタビューを行った。嫌々ながら仕事をしている労働者は、当然ながら、前日に「ストレスや怒り」を感じていた人が多く、「幸せな気持ちや喜び」を感じていた人は少なかったという。

ギャラップ社の調査結果をまとめた以下のインフォグラフィックでは、「嫌々ながら仕事をしている人」の割合を国ごとに示す地図などを見ることができる。

世界の労働者のうち、「積極的に仕事に関わっている人」(会社が新しい価値を創出できるよう、やる気をもって仕事をしている)の割合は、平均で13%だ。米国におけるその割合は30%なので、世界的に見ればかなりいい方だといえる。

世界的に見ると、「嫌々ながら仕事をしている人」と「積極的に仕事に関わっている人」の割合は2対1だ(日本における「嫌々ながら仕事をしている人」の割合は24%)。

[Katy Hall(English) 日本語版:佐藤卓/ガリレオ]

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