イスラエルの戦闘機が今週、シリアの港町ラタキア地方の軍事基地を攻撃した。オバマ政権高官が明かしたと、CNNが伝えている。政府高官によると、攻撃対象はミサイルとその関連施設。ミサイルはレバノンを拠点とするイスラム武装組織ヒズボラから輸送されたと、イスラエル政府は見ている。攻撃が行われた日時については不明だが、10月29日、あるいは10月31日に行われたとみられている。イスラエル政府からの発表はされていない。
ワシントン・ポストによると、イスラエルの戦闘機の攻撃対象となったミサイルはロシア製のSA-125ミサイルとみられるが、詳細な情報はまだわかっていない。
イスラエルの新聞「エルサレム・ポスト」によると、イギリスのNGO・シリア人権監視団がシリアの反政府活動家からの情報として、ラタキア地方の地中海に面したジャブ近郊にあるシリア空軍の防衛基地に攻撃が行われたとしている。
ロイターによると、今回の爆撃の報道に関してイスラエル政府はコメントを拒否している。「こうした報道について我々はコメントしない」と、イスラエル国防省の報道官は述べている。
あるイスラエル政府高官は匿名を条件にコメント。高官はイスラエルは実際に爆撃を実行したと見ているが、本当のところはわからないと強調した。
■ 化学兵器機関、シリアの化学兵器の生産設備を全て破壊したことを報告
化学兵器禁止機関(OPCW)は10月31日、シリアにある化学兵器を生産、混合、注入する生産設備23カ所を全て破壊したと発表した。BBCが伝えた。
今年のノーベル平和賞を受賞したOPCWは、アメリカとロシアの合意に基いて化学兵器の設備を全廃する計画を定め、生産設備を11月1日までに完了すると定めていた。今後は、シリアが保有しているおよそ1300トンの化学兵器全廃にむけて計画を実行するが、完了までには9カ月かかるとみられるとロシアのテレビ局ロシア・トゥデイ(RT)は伝えている。
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