つんく♂も祝辞 近畿大学の入学式がド派手な理由とは

4月5日に行われた近畿大学の入学式を、同校OBの「つんく」がプロデュースしたことが話題を呼んでいる。

4月5日に行われた近畿大学の入学式を、同校OBの「つんく♂」がプロデュースしたことが話題を呼んでいる。

在学生、新入生によって結成されたユニット「KINDAI GIRLS」が、式のオープニングでモーニング娘。のヒット曲「そうだ! We’re ALIVE」のダンスパフォーマンスを披露したり、オリンピックメダリストの寺川綾さんが特別MCとして来場するなど仕掛け満載。

闘病中のつんく♂も、ネット中継された入学式を見て「素晴らしい入学式です。まさにブレイクスルー」と絶賛したと、日刊スポーツが報じている。

つんく♂本人は喉頭がんの通院治療のために出席できず、インターネットの生中継で式を見守った。ツイッターで「素晴らしい入学式です。まさにブレイクスルー、他でも過去にこんな入学式はなかったはず」などとコメントし、式中にも紹介された。また、文書で祝辞を寄せ「私も今までの自分をブレイクスルーし、新しい私になってゲンキになるべく日々精進している次第です」と闘病についても触れた。

(日刊スポーツ「つんく、母校近大入学式でメッセージ」より 2014/04/05 21:19)

どうして近畿大学は、このような型破りな入学式をしたのか。

実は趣向を凝らした同校の入学式は、今回が初めてではなく、10年ほど前から続いているという。入学生のうち3分の1は、同校を第一志望としていなかった学生だという実情を踏まえ、新入生に「入学して良かった」と感じてもらうことが、入学式の狙いだと関係者は話す。

「正直、近大は第一志望ではなく、入学も本意ではなかった。でも、あの華やかな入学式を経験して、この大学ならやれる。前を向こうと思った」2月7日、在学生を対象にした(KINDAI GIRLSの)オーディションで、複数の参加者が入学式について、こう語ったという。(中略)

(近大広報部の横山創一さんは)「残念ながら本学の入学生の3分の1は近大を第一志望ではないのが実情。ただ、そんな気持ちを一瞬にして切り替えるチャンスが入学式。オーディション参加者から、その思いを聞き、これまでやってきたことは間違いではなかったと確信した」と話す。

(SankeiBiz『常識くつがえす「つんく♂プロデュース入学式」 近大の“特別な思い”』より 2014/03/17 11:45)

2014年の同校の入学式のテーマは、「Breakthrough!(ブレイクスルー)」。突破・躍進いう意味で、「固定概念にとらわれず、どんどんチャレンジし、自分の壁を突破して躍進してほしい」というメッセージが込められているという。

同校の塩﨑均学長は自身のブログで、アインシュタインが常識嫌いだったことを例にあげ、次のように綴っている。

(アインシュタインは)特別な才能を持っていたのかもしれませんが、澄んだ感性や好奇心を常識が邪魔する経験は誰にもあるでしょう。新入生諸君にはこの大学生活で、小賢しい常識の衣を着ず、自由な発想で様々なことに取り組んでいただきたいと思います。

(近畿大学学長ブログ「当たり前を打ち破って」より 2014/04/05 17:13)

また、つんく♂は今回の入学式の祝辞で、「攻めの姿勢で自分づくりをして欲しい」と新入生を激励した。

1回生の間から「ほっと一休み」なんてしている場合でなく、攻めの姿勢で自分作りをして欲しいと思います。それは、勉強だけではありません。どんなことでも良いので、他人と比べて秀でるものを会得する事です。(中略)近畿大学の学生であるというこの立場を生かし、いろんな人間と出会い、たくさんのことを経験して欲しいと思います。

自分が好きな事、興味のある事をどんどんやってください。中学・高校時代は得意科目を伸ばす事を先生たちに勧められたかもしれませんが、これからは「好き」な事をしてください。

そして、ただ好きなだけでなく、他人からリスペクトされるような達人になって欲しいと思います。「昆虫の達人」でも、「合コンの達人」でも、「ラーメンの達人」でも、「映画の鉄人」なんでもいいんです。そのジャンルのトップに立てば、いろんなジャンルのトップと出会うことができます。他のジャンルのトップも必ず他のジャンルのトップのことをリスペクトするからです。なぜならそこに辿り着くまで、どれくらい大変だったかを知っているからです。

とにかく2回生までの間に、目一杯好きな事をしてください。1個2個にしぼる必要もないでしょう。3回生あたりには的を絞って好きな事ができるようになっていれば、その時点できっと就職先は大体みえてるはずです。もしくは自分でそのジャンルの会社を、起業しているかもしれません。

(YouTube「つんく♂近畿大学入学式プロデュース」より 2014/04/05)

この日入学した学生たちは、今後どのようなブレイクスルーを見せるのか。今後の活躍に期待したい。

インターネットに投稿された入学式の様子

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