韓国南部の海上で起きた大型旅客船の沈没事故から一夜明けた4月17日、軍や海洋警察、民間漁船や潜水士らによる集中捜索が始まった。韓国の中央災難安全対策本部が午前11時現在で集計したところでは、9人の死亡が確認され、行方不明者は287人となった。
聯合ニュースによると、現場は潮流が速く、水質も濁っているため、捜索は難航しているという。
船長らから事情聴取をしている韓国海洋警察庁の捜査本部は、事故の原因を「急激な進路変更」の可能性が高いとみている。
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聯合ニュースの別の記事によると、事故地点は仁川から済州島に向かう船が旋回する航路上にあたる。本来は徐々に航路を旋回させないといけない地点だという。
生存者の一人は「船が徐々に傾き、90度に倒れたとき1回、180度転覆したときに1回ずつ、一気に傾いた」と話した。救助に参加した漁船の船長も、船が急激に傾く場面を目撃したという。
海洋警察は、急な進路変更で積載していたトラックなどの荷台が崩れ、船がバランスを崩したとみている。
また、海洋警察は、乗務員が数回にわたり船内の案内放送で「その場に待機」するよう乗客に要請していたことを把握した。船が自ら事態を収拾しようとしたものとみられるが、結果的に被害を拡大させた可能性も指摘されている。
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