中国が、南シナ海の南沙(スプラトリー)諸島にあるジョンソン南礁を埋め立て、陸地を拡張していることがわかった。既に小規模な基地を設置しており、将来は滑走路の建設も可能だという。5月13日、MSN産経ニュースなどが報じた。
(場所は)ジョンソン南礁(フィリピン名マビニ礁、中国名・赤瓜礁)。フィリピンが主張する排他的経済水域(EEZ)内にある。ヘリパッドやレーダー施設を備える基地周辺に大型機材を投入して砂を持ち込み、直径300~500メートルの楕円(だえん)形に埋め立てた。
フィリピン軍によると、今年2月に砂の搬入が確認された。満潮時にはサンゴ礁などが完全に海面下となるが、中国は実効支配を主張するため、基地を設置していた。
(MSN産経ニュース『中国、南沙で暗礁埋め立て 「基地強化の一環」比警戒』より 2014/05/13 18:16)
Advertisement
ロイターによると、フィリピン外務省は、この地に中国が滑走路を建設しようとしているのではないかと見て抗議しており、アキノ大統領も同日、東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議でこの問題を取り上げたという。
中国は天然資源が豊富とされる南シナ海への進出を強化しており、5月4日には、西沙(パラセル)諸島近くで石油掘削を強行しようとして、中国船が意図的にベトナム船に衝突する事件が起きている。