ブラジルの光と影を伝える12枚の写真「ワールドカップで誰が得をするのか」

現在ブラジルで開催されているサッカーのFIFAワールドカップ大会は、ブラジルにおける激しい貧富の差と、同国政府に対する社会不安の高まりに、世界のスポットライトを当てることにもなった。

現在ブラジルで開催されているサッカーのFIFAワールドカップ大会は、ブラジルにおける激しい貧富の差と、同国政府に対する社会不安の高まりに、世界のスポットライトを当てることにもなった。

ブラジルはサッカーの聖地と言われているが、Pew Research Center社の調査によれば、同国民の61%もの人が、ワールドカップの開催をブラジルにとって悪いことだと考えている。

ワールドカップの開催にかかった費用は110億ドルを超える。多くのブラジル人は、そのお金を何か他のことに使えなかったのかと疑問を抱いているのだ。

リオデジャネイロのスラム街で、ブラジル代表のユニフォームを来た男性が、ゴミの浮かぶ川を歩いて渡っている。

サンパウロにあるこのテント群は、ワールドカップ会場から4kmほどのところにある。ブラジルの政治組織「Homeless Workers' Movement」のメンバー約1500人が、劣悪な住居環境に抗議するため、この場所にテントを立てたInstitute of Applied Economic Researchによれば、ブラジルでは少なくとも524万戸の家が不足しているという。

この写真は、ブラジルで2013年にFIFAコンフェデレーションズカップが開かれたときに撮影されたもので、「ブラジルの2つの顔」と言われる富の不平等をよく表している。

この落書きアートを描いたのは、ドイツのアーティスト集団「Captain Borderline」に所属するA. シグヌル氏とB. シャンティ氏だ。壁画を描いているとき、街行く人からは応援されたという。

こちらはA. シグヌル氏とB. シャンティ氏の手による2つ目の作品で、リオデジャネイロの中心部にある。ワールドカップの開催が、平均的なブラジル人にとってどれほど負担になっているのかを暗示している。

この落書きアートは、ヨガ・ボニート氏の作品。自身のFlickrアカウントに投稿した作品だ。

ブラジルのクリティバで6月16日にワールドカップの試合が行われたとき、抗議のために通りを封鎖した人々がいた。垂れ幕には「ワールドカップで誰が得をするのか」と書かれている。

ブラジル人のストリート画家パウロ・イトウ氏は、サンパウロにある学校の校舎の壁面にこの絵を描いた。「アンチ・ワールドカップ2014」の落書きについては、こちらの記事でも紹介している。

以下のVICE NEWSによる動画は、ブラジルで行われている、激しいワールドカップ抗議行動を伝えている。

[Kevin Short(English) 日本語版:佐藤卓/ガリレオ]

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