イエメン暫定大統領が辞意表明、反政府民兵の圧力で
[サヌア 22日 ロイター] - イスラム教シーア派系ザイド派民兵が大統領宮殿を制圧するなど混乱が広がるイエメンで22日、ハディ暫定大統領が辞意を表明した。それに先立ち、バハーハ首相も同日、内閣総辞職の意向を示した。イエメンの政治情勢の混迷が今後、一段と深まるのは避けられない状況となった。
ハディ暫定大統領は、ザイド派民兵が掌握した大統領宮殿内で、事実上の軟禁状態に置かれているもようだ。暫定大統領は、議会議長に充てた辞意を伝える書簡の中で「完全に行き詰った」と国民に謝罪した。
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ハディ暫定大統領の顧問の1人はロイターに対して、暫定大統領はザイド派からの圧力と脅迫で辞任に追い込まれた、と述べた。議会は24日、暫定大統領の辞職を認めるのか拒否するのかを決定するという。
ハディ暫定大統領は21日、憲法制定や政治体制におけるザイド派の役割拡大を受け入れる用意があるとの姿勢を示したばかりだった。