エドワード・スノーデン氏の胸像、NYに出現 「現代の独裁と闘う人を称えるため」

4月6日早朝にニューヨーク市ブルックリンのフォートグリーンパークにアメリカ国家安全保障局(NSA)の元職員のエドワード・スノーデン氏の巨大な胸像が設置された。

4月6日早朝、ニューヨーク市ブルックリンのフォートグリーンパークにアメリカ国家安全保障局(NSA)の元職員のエドワード・スノーデン氏の巨大な胸像が無断で設置された。この事件についてニューヨーク市警は、情報部が現在捜査を行っていると述べた。

(Photo via The Peace Factory.)

この重さ約45kgのブロンズ風の胸像は、フォートグリーンパーク内にある独立戦争で戦士した兵士の慰霊碑の上に、工事現場用の黄色い安全ベストを着た正体不明のアーティストの集団によって設置された。慰霊碑の足元には、戦争犠牲者の慰霊碑によく使われるのとよく似た字体で「スノーデン」の文字が取り付けられていた。

この正体不明のアーティストたちは、自分たちの身元を明かさないという条件で、アート系ウェブサイト「アニマル・ニューヨーク」が、自分たちが胸像を設置する様子を撮影することを許可した。そして、胸像を置いた理由をこのように話している。

「我々は現代の独裁政治と闘って自分の身を危険にさらす人々にスポットライトを当てるために、慰霊碑にこの胸像を加えました。この慰霊碑にまつられている独立戦争で戦死した人々は理想を守るために闘った人々ですが、NSAの監視プログラムがアメリカ合衆国憲法第4条に違反しているということを暴露したエドワード・スノーデン氏も彼らと同じです。彼らを称えないことは不名誉なことです。理想を守るために闘った人々がブロンズ像にされるのではなく、犯罪者扱いされてしまうことがあまりに多すぎます」

正体不明のアーティストたちについてのより詳しい情報は、アニマル・ニューヨークのウェブサイトに書かれている。

慰霊碑に取り付けられた「スノーデン」の文字が公園管理局によって取り除かれた、とウェブサイトメディア「マッシャブル」は6日の午前11時55分に伝えている。また、当局の職員によって胸像がシートで覆われる様子を示す動画が午後12時12分には、Vineに投稿された。

当局がもうフォートグリーンパークに設置されたスノーデン像をカバーで覆っている


ハフポストUS版の取材に対して公園管理局の広報担当者は「市の公園に認可を受けていない建造物やアート作品を設置することは違法であり、胸像を撤去することを検討している」と述べた。ニューヨーク市警の広報担当者は、情報部によって調査中だと回答している。

NSAの元職員であったスノーデン氏がアメリカ政府が広範囲にわたる監視プログラムを行っていることを示す極秘資料を暴露してから、ほぼ2年が経つ。スノーデン氏はその後にロシアに逃亡し、そのままロシアに亡命している。

この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

【関連記事】

ハフィントンポスト日本版はFacebook ページでも情報発信しています

注目記事