スコットランド最大の都市グラスゴーは、10年ほど前までは西ヨーロッパの「殺人の首都」と言われるほど高い殺人率で知られていた。2012年の10万人あたり殺人発生件数は3.3件。殺人事件の多い世界の都市ランキングの常連であり、殺人事件のほかにも、犯罪組織による暴力事件や性犯罪、武器を使った犯罪などの発生率も高かった。
しかし近年、グラスゴーの殺人発生率は激減している。2004~2005年の39件だった殺人件数は、2014年には18件に減少。暴力や性犯罪、強盗、武器の所持も減っている。
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この大幅な減少に大きく貢献しているのが、スコットランド警察の特別捜査班が率いる暴力抑止部隊、VRU(The Violence Reduction Unit)だとガーディアン紙が伝えている。VRUは罪をおかしたギャングたちを、警察や救急隊員、前科のある人、また被害者の家族などに引き合わせて、自分が起こした犯罪がどういう事態を引き起こしたのかを学ばせる。
さらにVRUは、「暴力を減らす地域社会のイニシアチブ」(2011年に終了)などのプロジェクトや、有償で就業体験をするワーク・プレイスメント、その他にも慈善プログラムを立ち上げて、犯罪者たちが雇用される機会を生み出している。
このVRUの「面倒を見ることで犯罪者を変える」方法は成果を上げており、これまで数百人もの犯罪組織のメンバーが教育を受ける機会や就職先を見つけて、暴力から抜け出すことができたという。
この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。
[日本語版:湯本牧子/ガリレオ]
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