2013年から行方不明になっていたGoProに映っていたのは、宇宙との境目から撮影された美しいグランドキャニオンだった。
GoProは、スタンフォード大学のブライアン・チャンと4人の友人によって、アリゾナ州のツバ・シティから観測気球で打ち上げられた。しかし、成層圏に達しようという地上10万フィート(約30キロ)で気球が破裂して、行方不明になってしまったのだ。彼らは論文のデータを集めていたが、重要な映像はほとんど失われてしまった。
気球にはスマホも乗せており、GPS追跡アプリで位置情報を追っていたのだが、信号が途絶えてしまった。
ブライアンはredditに「頼りにしていた位置情報を示す地図があまり正確ではなかったので、気球に乗せていたスマホが地球に戻ってきても信号を探知することができず、行方不明になってしまった」と書き込んでいる。
実は、スマホは予測落下地点から50マイル(約80キロ)離れたところに着地していた。しかしGPS信号を受信できず、ブライアンたちは発見できなかったのだ。
「その2年後、運命のいたずらでしょうか、なくなったスマホのキャリアAT&Tに勤める女性が、ピクニックに行った先の砂漠で、私たちのスマホを見つけたのです」とブライアンの投稿は続いている。「その女性はAT&Tのストアにスマホを持ち帰り、SIMカードを確認してくれたのです。その数週間後に動画とデータが手に入りました!」
GoProに映っていたのは冒頭の動画だ。動画には成層圏からの美しい映像とともに、チームが綿密な計画と準備をしている様子も映っている。ブライアンはこのように書いている。
「観測気球は他の航空機やパイロットに危険を及ぼす可能性があるので、私たちはFAA(アメリカ連邦航空局)に登録をして、前もって希望発射日時、発射場所、気球の予測軌道を伝えました。そしてFAAから、気球を発射しても良い場所と時間帯について連絡を受けました」
もし同じようなプロジェクトを考えているのなら、事前の準備と手続きも大切だ。
この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。
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