ディズニー「オズワルド」の失われたアニメ映画が87年ぶりにイギリスで発見される

長年行方が分からなかったウォルト・ディズニー氏のミッキーマウスの前身とみられているキャラクターが登場する漫画が、イギリス映画協会(BFI)が運営するナショナル・アーカイブで発見された。

長年行方が分からなかったウォルト・ディズニー氏のミッキーマウスの前身とみられているキャラクターが登場する漫画が、イギリス映画協会(BFI)が運営するナショナル・アーカイブで発見された。

『スレイ・ベル(そりの鈴)』と題された『オズワルド・ザ・ラッキー・ラビット』が主人公の1928年の作品は、BFIナショナル・アーカイブのありふれた風景の中に埋もれていたが、オンラインカタログを閲覧していた研究グループにより再発見された。

漫画のタイトルを見て、それが長年行方が分からなかったディズニー映画だと分かるというような単純な話ではなかったという。

「『スレイ・ベル(そりの鈴)』というタイトルの映画は山ほどあります」と、BFIのスポークスマンがガーディアン紙に語った

しかし、一旦そのプリントが確認されると、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオが漫画の修復を監督し、デジタルコピーはもちろんのこと、保存用に新しいプリントを製作したことをBFIはニュースリリースで発表した。

「このフィルムの修復で、サイレント映画時代のディズニー作品を多くの視聴者の皆様に、ご紹介することができると思います」と、BFIナショナル・アーカイブのチーフ・キュレータ、ロビン・ベイカー氏はニュースリリースで語った。「彼のキャリア初期の重要な時期に描かれた作品の活力と想像力を、明瞭に示す作品です」。

修復された漫画は12月、ロンドンで87年振りに公開される予定だが、そのフィルムのショートクリップはBFIのウェブサイトで視聴可能だ。

昨年、長年行方が分からなかった『オズワルド』の別のプリントが、ノルウェー国立図書館で発見されていた。

「この短編『オズワルド』は、弊社スタジオの歴史の重要な一部であり、行方が分からなくなっているタイトルを調査する上で、世界中のフィルムアーカイブや個人コレクターの皆様と一緒に作業を進めて参りたいと思っています」と、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオでプレジデントを務めるアンドリュー・ミルスタイン氏は声明で発表した。

『オズワルド・ザ・ラッキー・ラビット』は、ユニバーサル用にディズニーとアニメーターであったアブ・アイワークスにより製作された。彼らは26編の『オズワルド』作品を製作したが、スタジオとの契約問題でキャラクターに対する権利を失ってしまった。ディズニーとアイワークスがミッキーマウスの製作に取り掛かり始めた一方で、ユニバーサルは『オズワルド』作品を製作し続けた。

ウォルト・ディズニー・カンパニーは、他に類を見ない取引で『オズワルド』に対する権利を取り戻した:『オズワルド』との交換を条件に、ディズニーが所有するABC(アメリカン・ブロードキャスティング・カンパニー)で働いていたスポーツキャスターのアル・マイケルズ氏が、ユニバーサル所有のNBCへ移籍することを認めたのだ。

この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

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