村上春樹さん、創作の極意を明かす「書くことはカキフライに似ている」

国際的に有名な作家の村上春樹さんが、小説を書く秘訣を明かした。
Japanese writer Haruki Murakami poses for photographers prior to an award ceremony for the Germany's Welt Literature Prize bestowed by the German daily Die Welt, in Berlin on November 7, 2014. AFP PHOTO / JOHN MACDOUGALL (Photo credit should read JOHN MACDOUGALL/AFP/Getty Images)
Japanese writer Haruki Murakami poses for photographers prior to an award ceremony for the Germany's Welt Literature Prize bestowed by the German daily Die Welt, in Berlin on November 7, 2014. AFP PHOTO / JOHN MACDOUGALL (Photo credit should read JOHN MACDOUGALL/AFP/Getty Images)
JOHN MACDOUGALL via Getty Images

国際的に有名な作家の村上春樹さんが、小説を書く秘訣を明かしたと、朝日新聞デジタルなどが報じた。

福島県郡山市で開催された文学講座「ただようまなびや 文学の学校2015」で11月29日にサプライズゲストとして登壇。村上さんはカキフライが大好物なのに、妻が揚げ物嫌いのため「台所で1人で揚げている」と「1人カキフライ」の実情を打ち明けた。その上でカキフライを揚げることと執筆活動は、どちらも「孤独な作業」という点で似た行為だと述べた。

「小説を書いているんだと思うと、言葉が思い付かない」が、「カキフライを揚げていると思うと、肩の力が抜けて想像力が出てくる」という。産経ニュースによると、村上さんの発言の抜粋は以下の通り。

■「小説をお書きになるようなことがあれば、カキフライのことを思い出してください」

僕は小説を書くときは、だいたい朝4時から5時に起きて、コーヒーをいれて、コンピューターのスイッチを入れて、それから文章を書き始めます。自分の中にある言葉を一つ一つすくいだして、文章にしていくわけです。

これは孤独な作業です。「1人カキフライ」にすごくよく似てるわけです。小説は、誰に頼まれて書くわけではない。自分が書きたいから書くんです。カキフライだって、自分が食べたいから、誰に頼まれることもなく、自分で揚げるんです。

ですから、小説を書いているときは、自分の小説を書いているんだとは思わないようにしています。それよりは「今僕は、台所でカキフライを揚げているんだ」と考えるようにしています。そうすると、わりと肩の力がすっと、抜けるんです。

自分の小説を書いているんだと思うと、言葉が思い付かない。でも、僕はカキフライを揚げていると思うと、肩の力が抜けて想像力が出てくるんです。

皆さんももし小説をお書きになるようなことがあれば、カキフライのことを思い出してください。そうすると、すらすら書けます。書けなくても、カキのせいではないので、すいません(笑)。

【文学の学校・詳報】村上春樹氏「文章を書く、孤独な作業は『1人カキフライ』によく似ている」、古川日出男氏「見事にカキフライの話をされてしまって…」) - 産経ニュース 2015/11/29 20:44)

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