最貧困層の子供は標準的な子供と比べてどれぐらい厳しい状況にあるのかという格差を分析したところ、日本は先進41カ国のなかで下から8番目だった。国連児童基金(ユニセフ)が報告書をまとめ、4月14日に発表した。アメリカや韓国より格差が大きかった。
朝日新聞デジタルは次のように報じた。
子どものいる世帯の所得分布(推計値)をもとに、下から10%目の最貧困層と真ん中の標準的な子どもとの所得格差が大きいほど、貧困の深刻度が高いとして、格差の小さい順に、欧州連合(EU)または経済協力開発機構(OECD)に加盟する先進41カ国を順位付けした。
上位の北欧諸国では、最貧困層の子どもの所得は、標準的な子どもの6割ほどだった。日本では最貧困層の子どもは、標準的な子どもの4割に満たない。
(子どもの貧困格差、日本は先進41カ国中34位:朝日新聞デジタルより 2016/04/14 02:13)
報告書によると、格差が最も小さかったのはノルウェーで、アイスランド、フィンランドと続いた。
子供がいる世帯の所得格差(小さい順)=UNICEFの報告書より
日本語版の解説を担当した首都大学東京の阿部彩教授は、共同通信に対して「日本は子供の格差が大きい国の一つ。日本と良く比較されるアメリカでも、日本より貧困の度合いは浅い」と指摘した。
報告書では子供の学力格差の指標も示した。15歳の子供の読解力や数学力などの学習到達度の低い生徒と、平均的な子供の格差を数値化した結果、日本はOECD加盟など37カ国中27位だった。
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