「ジーマミ豆腐は落花生」と沖縄の病院が啓発、観光客の急性アレルギー症状増加で

県内の飲食店などに協力を得て注意を呼びかけている。
Kaori Sasagawa

ピーナッツ(落花生)が原料であることを知らずに、沖縄料理「ジーマミ豆腐」を食べた観光客が急性アレルギー症状で救急搬送される事例が相次いでいるとして、夏の観光シーズンを前に、沖縄県立北部病院が注意を呼びかけている。

コトバンクによると、ジーマミ豆腐(地豆豆腐)とは、沖縄の郷土料理で、生の落花生に水を加えてすりつぶし、布などでこした汁にさつまいものでんぷんを加え、火にかけて練り上げ、冷やし固めたもの。「じいまあみ」は落花生のこと。「ジーマーミ」とカタカナで書くことが多い。

財団法人日本アレルギー協会のブックレットによると、「欧米では食物アレルギーによるアナフィラキシーで死亡する例の大部分はピーナッツ」であり、自身がピーナッツアレルギーと知っていながら、料理に含まれていることを知らずに食べてしまう例が多いとしている。「落花生」は、食品衛生法で販売・加工食品会社にアレルギー表示が義務付けらている原材料の一つだが、飲食店には表示義務がない。

病院臨床研修委員会のFacebookでは、「本土の人々に拡散を」として、以下のように呼びかけている。

最近、危機感をもって感じる事例は、食物アレルギーをもつ患者さんのアナフィラキシーです。アナフィラキシーは、じんましんや、呼吸困難、腹痛や嘔吐、そして、意識障害や血圧低下などをきたし 重篤な場合には死に至ることもある強いアレルギー反応です。年々、アナフィラキシーで受診される数が増えており、その多くが、食事には重々気を付けていたが『じーまみー豆腐にピーナッツが入っていることを知らずに食べてしまった』というものです

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