「同性愛に反対しないで」少年は1万人のデモ隊に立ちはだかった(画像)

彼を勇気ある行動に駆り立てたのは、ある人への思いでした。

同性婚の合法化に反対するデモ隊の前に、12歳のメキシコの少年が手を広げて立ちはだかった。

「同性愛に反対しないで」と訴えるその姿は、国境を超えて様々なメディアでとりあげられている。

少年の写真は、メキシコ・グアナファト州セラヤで9月10日に撮影された。

メキシコでは、首都メキシコ・シティと10の州で同性婚が認められている。しかし残りの21州では同性婚は認められていないため、エンリケ・ペニャ・ニエト大統領は、法律を改正して全ての州で同性婚を合法化しようとしている。ロサンゼルス・タイムズ紙によれば、この動き反対するデモがメキシコ全土で行われていて、セラヤのデモには1万1000人が参加した。

メキシコの反LGBTデモの様子

ジャーナリストのマヌエル・ロドリゲス氏が撮影した少年の写真は、メキシコのメディア「Regeneración」に掲載された後、「USAトゥデイ」や「The New Civil Rights Movement」「Attitude」「Pink News」など様々なメディアに取りあげられた。

彼の行動は、1989年に中国・天安門広場で戦車の前に立ちはだかった「戦車男」と比較されている。戦車男は、民主化を求める大勢のデモ隊が中国人民解放軍に武力制圧され、多くの犠牲者が出た翌日に、戦車の前に立ちはだかって止めようとした。

ロドリゲス氏はRegeneraciónに「最初少年がふざけてデモ隊の前に立っていると思った」と語った(ハフポストUS版が翻訳)。しかし後から、なぜデモ隊の前に立ったのかを尋ねると、少年はこう答えたという。「おじさんがゲイなんです。おじさんが嫌われるのが嫌だったから」

少年の名前はわかっていない。しかし彼の行動は、平等な結婚を求めている世界中の人たちを勇気付けている。

ハフポストUS版に掲載された記事を翻訳しました。

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